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おぢばにおかえり

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第六十四話 阿波野君と先輩その六

「物凄くね」
「怒られたんですね」
「そう、それでね」
「反省されたんですか」
「その時に気付いて、けれど」 
 先輩はさらに声が落ち込みました、そのうえで私にお話してくれました。
「気付いてもね」
「してしまった後だからですか」
「どうしようもなくて、彼にも謝ったけれど」
「許してくれなかったですか」
「そうだったの」
「それでその人は今大学に通っておられるんですね」
「天理大学でないけれどね」
 何かこのことでも色々あったことがわかります。
「どうも二度と天理教に関わりたくないってね」
「言っておられるんですか」
「高校の三年間周りにずっと言われ続けたから」
「天理教の人達にですね」
「もう大嫌いだって言って」
 天理教のことがです。
「天理教の誰にも何があっても関わらない、助けないし無視するって言って」
「そうなったことは」
「そう、私もかなり関わってるから」
 それでというのです。
「私今もね」
「後悔されているんですね」
「ええ、天理教大嫌いな人を作ってしまったし」
 聞いていて無理もないと思いました、天理高校には天理教の人達が大半です。教会とか関係している人の子供さんがかなり多いです。かく言う私もですし。
 そんな人達にあれこれ言われ続けるとです、やっぱり嫌いになると思います。 
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