八条学園騒動記
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第六百十一話 普通の人が悪人になってその五
「娯楽よね」
「そうよね」
「堅苦しいこと抜きで」
「だからいいのよね、それで娯楽から色々大切なことわかるなら」
「これ以上いいことないわね」
「もうそれこそ」
「ぞう思うわ」
こう話した、そしてだった。
ダイアナはどうかという顔で二人に言った。
「というか哲学書って偉いの?」
「本として格があるか」
「それよね」
「そうよ、何か私としてはね」
ダイアナが思うにはだ。
「哲学書って難しい言葉ばかりで」
「わからない」
「それはあるわね」
二人もそれはと頷いた。
「確かにね」
「哲学書ってそうよね」
「それであれこれ難しいこと言っていて」
その難しい言葉を使ってというのだ。
「中身はね」
「ないっていうのね」
「そうだっていうのね」
「そんなイメージあるし実際に読んでも」
そうしてみてもというのだ。
「そうだってね」
「それね、変な哲学者の本なんてね」
レミも言ってきた。
「何を言ってるのか本当にね」
「さっぱりでしょ」
「わからないわ、最初からわからないと」
読んですぐにというのだ。
「何の意味があるのか」
「そう思うわよね」
「ええ」
レミはダイアナに答えた。
「実際にね」
「そうよね」
「小難しい言葉の羅列なんて」
「読んでもよね」
「意味を感じないわ」
「そうでしょ」
「それでその哲学者の言うことが」
レミはさらに言った。
「もう馬鹿なことばかりだから」
「そうそう、世の中が全くわかってないのよね」
ルビーが応えた。
「そうした人いるわよね」
「作家さんでもそうよね」
「変に格のある賞貰ってね」
「純文学書いてますって人なんか」
「もう言ってること聞いたら」
それはどういったものかというのだ、ルビーはこの時代の話をしているが実はこうしたことは昔からである。
「的外れっていうか」
「この人馬鹿じゃないのっていう」
レミも言った。
「そうしたのでしょ」
「そうそう、本当にね」
「それこそ子供でもわかることをね」
「わかってないのよね」
「カルト教団の教祖をキリストとか言ったり」
ダイアナは眉を曇らせてその例えを出した。
「あと一つのことで全部言ったり」
「そんな人ばかりよね」
レミはダイアナにも応えた。
「おかしな哲学者って」
「それで自分頭いい偉いってね」
「態度に出ていてね」
「もうそれが余計にね」
「馬鹿に見えるのよね」
「意識高い系馬鹿?」
ルビーはここでこの言葉を出した。
ページ上へ戻る