フォース・オブ・イマジナリー
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Turn:40 ヒトミVSヒカル
前書き
大勢の仲間たちの協力を経てたどり着いたスペシャルマッチ
その初戦でヒトミとヒカルが対峙する
互いに拮抗したファイトの中ヒカルの戦う理由に気づいたヒトミは………
チームリノベーションとの再戦に備えヤイバの家で特訓するチームヴァラーギフト
「あ、みんないらっしゃい」
「「お邪魔しています」」
シュンとヒトミがファイトしているとチカゲが仕事から帰ってきた
「スペシャルマッチ前だからもうちょっと遅くなるかと思ったんだけど」
「みんな晩御飯は?」
「ショップから来るときに3人で済ませました、今日はぎりぎりまで頑張りたかったので」
「朝一で揃って会場入りするつもり」
チカゲの問いかけにヒトミとヤイバが答える
「そう、私は主催側だからあんまり言えないんだけど、3人には頑張ってほしいな」
Turn:40 ヒトミVSヒカル
「ヤイバ、これ」
観戦に加わったチカゲがヤイバに1枚のカードを差し出す
「ルカのこと、お願いね」
「お袋………!?このカード」
「入手経路は内密で」
チカゲの差し出したカードを見たヤイバが驚き自分のデッキを取り出す
「調整するならすぐ片付けちゃうね、ちょうど決着もついたから」
シュンが項垂れてる横でヒトミが自分のカードをまとめる
「ああ、ついでに手伝ってもらえると助かるんだけど」
「当然、私にできることで良ければ」
翌朝、チカゲが起きてくるとリビングではカードに囲まれながら寝ているヤイバたち
ヤイバの手に開きっぱなしのファイカがあること、その中にデッキがあるのが見えることからデッキを完成させた直後に寝落ちしてしまったようだ
「まったく」
スペシャルマッチ前の控室でヤイバたちは出場順の相談をしていた
「チームリノベーションはいつも荒木ケンタとルカで2連勝を狙うオーダーで来てる」
「でも、今回のスペシャルマッチは勝敗に関わらず3試合全部やることになってるから」
「となると………難しいなぁ………」
「このタイミングでギアースのバージョンアップとはね」
設営の終わった会場を眺めながらマモルが隣に座る協会本部長の伊吹コウジに声をかける
「別に面倒ごとがあるわけじゃない、むしろ今回のGクエスト開催はこの新型ギアースを披露するために決まったものだ」
「ならいいけど、一応後で調べさせてもらうから」
「別に叩いて出る埃など何もない」
「こういう時の本部長は大抵何か抱え込んでるからなぁ」
言い返せず黙り込む伊吹
結局悩んでもしょうがないという結論に至り初戦に出場するためコンソールに立つヒトミ
リノベーション側からはヒカルが出てきた
「とりあえず初戦は当たったな」
「ここでルカ出てきたりとかしたらどうしようかと思ったけどな」
「(とりあえず想定した相手と対戦出来たのはよかった)」
真剣な様子で初期手札の5枚を手にするヒトミ
「矢代ヒトミ対山野ヒカル、試合開始」
「「スタンドアップ!ヴァンガード!」」
ギアースが起動すると会場全体が惑星クレイの風景に溶け込んだかのようになっていた
観客席にもその光景が広がり観客たちも惑星クレイに降り立って直接見ているかのような錯覚に陥る
「おー、このギアース迫力あるな」
ユナイテッドサンクチュアリの天空の神殿で雲のように変化した座席に座りながら息をのむカムイ
「遅くなってごめん」
そういって彼に声をかけた青い髪の男性
「アイチお兄さん!大丈夫、ファイト開始には間に合いましたから」
そういってカムイがフィールドの方を示すとアイチも小さく笑いながら隣に座った
「戦巫女ミヒカリヒメ(8000)でクォーレ・メイガス(8000)を攻撃」
「ノーガード」
Drive check
【戦巫女 サホヒメ】
トリガーなし
ミヒカリヒメが乱射した弾丸がクォーレに襲い掛かる
1st damage
【レクタングル・メイガス】
トリガーなし
「ライド!レクタングル・メイガス」
レクタングルにライドしたヒトミは目の前に浮かんだ手札を見る
まだコールできるユニットはあるが………
「(後に備えて手札は残しておく)」
カムイたちとは別の席でアリサやタクヤたちもファイトを観戦していた
「矢代は何をしているんだ?」
「多分手札を温存してるんじゃないかな?私練習に付き合ったんだけど、ヒミコのスキルってお姉ちゃんでも防ぐのが大変で」
「なるほど、手札を無駄遣いしないよう慎重に立ち回ってる、ってことはコールできるグレード1が手札にあるのをキープしてるのか」
スグルのつぶやいた言葉に石田先生が小さく笑うと
「さて、ここで問題だ、なんで当麻はグレード1って当たりをつけたと思う?」
「え?えーっと」
アリサは石田先生の問いかけに悩んでいたが
アイチやカムイにはその理由が理解できていた
「インターセプトできるグレード2ならコールしても手札にあっても変わらない、むしろコールした方が得になる」
「一方グレード1はシールド値が高く、ガードに使えるのは手札からだけ、後続のアタッカーがなきゃ場に残っても無駄になる場合がある、コールしないで温存するならグレード1の可能性が高い」
「レクタングル・メイガス(9000)でミヒカリヒメ(8000)にアタック」
「ノーガード」
Drive check
【ヘキサゴナル・メイガス】
トリガーなし
レクタングルになったヒトミが杖を振るい光を放つ
その光がまっすぐミヒカリヒメを飲み込んだ
1st damage
【挺身の女神 クシナダ】
ドロートリガー
パワー=戦巫女 ミヒカリヒメ(18000)
1枚ドロー
「ライド、戦巫女 シタテルヒメ」
シタテルヒメになったヒカルはちらりと手札を見た
「なんだ?あっちも温存か?」
「カウンターブラストが足りないんじゃないかな?最初はサホヒメのスキル使いたいけど、ソウルを軽減するカードと、サホヒメでカウンターブラストを2つ使うから」
「なるほど、そういやシタテルヒメの効果はカウンターブラスト1が必要だったな」
石田先生が納得したように腕を伸ばす
シタテルヒメにはソウルブラストの必要枚数を2減らす登場時のスキルがあるが
その効果はカウンターブラスト1を必要としている
ダメージが1しかない今の状況では使えないのだろう
「シタテルヒメ(10000)でレクタングル・メイガス(9000)をアタック」
「ノーガード」
Drive check
【戦巫女ククリヒメ】
クリティカルトリガー
クリティカル=戦巫女 シタテルヒメ(クリティカル2)
パワー=戦巫女 シタテルヒメ(20000)
シタテルヒメの杖から放たれた光がレクタングルを貫く
2nd damage
【クォーレ・メイガス】
トリガーなし
3rd damage
【レクタングル・メイガス】
トリガーなし
「もう3点か、辛いところだな」
「今引いたククリヒメをサホヒメのスキルで手札に入れればヒミコのスキルでクリティカルは上げられる」
「一気に勝ちを狙える動きだね」
「でも、お姉ちゃんのデッキなら」
「手繰り寄せた運命のその先へ!ライド!」
手を広げながら姿を現す青い衣装の女性ユニット
「ヘキサゴナル・メイガス!イマジナリー・ギフト!プロテクト!」
プロテクトを手札に加え次の攻撃に備えるヒトミ
「ヘキサゴナル・メイガスのスキル、山札の上から2枚確認し、好きな順番で戻してから1枚ドロー、サークル・メイガスとヘキサゴナル・メイガスをコール」
リアガードにもヘキサゴナル・メイガスをコールして攻撃の構えを取るヒトミ
「積極的だな」
「ヘキサゴナル・メイガスで見たカードがトリガーの可能性が高いな、これだけパワーがあれば………」
ヘキサゴナル・メイガスはトリガーが出るとパワーが上昇する
トリガーが出るとわかっていれば高いパワーを見込める、グレード3に乗る前でまだヒカルの手札が不十分なこのタイミングなら
「って言いたいけど向こう手札多いんだよなぁ、さっきダメージで出たドロートリガーがでかいか」
「ヴァンガードのヘキサゴナル・メイガス(12000)でシタテルヒメ(10000)にアタック」
「ノーガード」
Twin drive check
【オラクルガーディアン ニケ】
クリティカルトリガー
クリティカル=ヘキサゴナル・メイガス(クリティカル2)
パワー=ヘキサゴナル・メイガス(27000)
2nd check
【クォーレ・メイガス】
トリガーなし
1枚目はヘキサゴナル・メイガスのスキルで分かっていたカード
2枚目はクォーレ・メイガス
サークル・メイガスのスキルでこのカードを山札に戻す選択もできるが
「(この手札………)これはこのまま!」
「えっ?戻さないの?」
「手札になんかあるな」
2nd damage
【戦巫女 サホヒメ】
トリガーなし
「サークル・メイガス(8000)のブースト、ヘキサゴナル・メイガス(35000)でシタテルヒメ(10000)にアタック」
リアガードのヘキサゴナル・メイガスの手に集まった光がまっすぐ飛んでいきシタテルヒメを貫く
3rd damage
【挺身の女神 クシナダ】
ドロートリガー
パワー=戦巫女 シタテルヒメ(20000)
1枚ドロー
「ライド!神託の女王 ヒミコ、イマジナリー・ギフト、フォース」
ヒミコにライドしたヒカルは手札を見つめる
情報不足だったヤイバの時と違い今回彼女にはヒトミの情報がある
手札が豊富とはいえ強力なペンタゴナル・メイガスが来る前に決めに行きたいところ
「シタテルヒメをコール、カウンターブラスト、次のソウルブラストを2軽減、サホヒメをコール、カウンターブラスト」
サホヒメのスキル発動に必要なソウルブラストは2
シタテルヒメのスキルで軽減できるソウルも2
よってカウンターブラストだけでサホヒメのスキルを使うことが出来る
2枚ドローして手札からククリヒメをソウルに入れるヒカル
「ミヒカリヒメをコール、次のソウルブラストを3軽減、そしてもう一度ミヒカリヒメをコール」
ミヒカリヒメのスキルでソウルブラストを3軽減しそれを2回
「ククリヒメをデッキに戻しヒミコのスキル、シタテルヒメに1つ、サホヒメに2つパワーを乗せ、前列のユニットそれぞれにクリティカルを+1」
シタテルヒメはフォースでパワーが上昇している
サホヒメのスキルを除くとこれでリアガードに平等にパワーが割り当てられることとなる
「ヒミコ(13000)でヘキサゴナル・メイガス(12000)にアタック」
「プロテクト(守護者)でガード」
トリガーチェックを考えるとここを下手にガードすることはできない
だがここで完全ガードを切るのはリアガードに対するガードで大量の手札を消費させられるリスクがある
Twin drive check
【猫の魔女 クミン】
トリガーなし
2nd check
【大鍋の魔女 ローリエ】
ヒールトリガー
パワー=戦巫女 シタテルヒメ(40000)
ダメージ回復
「ミヒカリヒメ(8000)のブースト、シタテルヒメ(48000)でヘキサゴナル・メイガス(12000)にアタック」
手札を見たヒトミはその後山札を見る
「(このタイミングにかかってる!)ノーガード!」
4th damage
【ロンバス・メイガス】
トリガーなし
5th damage
【サイキック・バード】
クリティカルトリガー
クリティカル=ヘキサゴナル・メイガス(クリティカル2)
パワー=ヘキサゴナル・メイガス(22000)
「ミヒカリヒメ(8000)のブースト!サホヒメ(52000)でアタック」
「オラクルガーディアン ニケ(15000)スフィア・メイガス(20000)サークル・メイガス(10000)でガード!」
サホヒメの放った光を3体のユニットが受け止める
「(届かなかった………まだよ、次のターン守り切ればチャンスがある)」
ヒカルの手札は枚数が多い
シールドも潤沢で守り切りを狙うチャンスはある
「今のダメージトリガーがなかったら危なかった」
「!?」
突然ヒトミが声をかけてきたことに驚くヒカル
「ヤイバ君とファイトした時もすごく僅差だったし、ヒカルちゃんすごく強いよね、で、気づいたの、ヒカルちゃんが強くなりたい理由って何だろうって」
「そんなの………」
ヒトミの問いかけに明らかに動揺を見せるヒカル
「多分、ヤイバ君と同じ、気づいて欲しかったんだよね、それで自分を見て欲しくて、置いて行かれないように、強くなりたかった」
ヒトミの言葉に胸を押さえるヒカル
「(私は………)」
「降り注げ!聖なる守護の光!ライド!」
空からの光に包まれながら一人の女性がゆっくりと降り立つ
「ペンタゴナル・メイガス!イマジナリー・ギフト!プロテクト!」
「(忘れて欲しくなかった………)」
かつて共にファイトしていた日々を、楽しい思い出を
ルカが強さばかりを求めるようになり、そのことを忘れてしまっていることが
「(忘れたくなかった)」
そして何より、ヒカルにとっても遠い思い出となってしまうことが
「コール!クォーレ・メイガス、スキルで山札の上2枚を確認!」
「さっきキープしたカードだ」
「登場時のスキルで山札を確認して………そうか!」
「そして………コール!テトラ・メイガス!」
テトラ・メイガスのスキルでヒトミは1枚ドローして手札から公開したサイキック・バードを山札の上に置く
これによってトリガーが最低1枚確定することとなる
リアガードにはヘキサゴナル・メイガスもいる
トリガーによって左右の列は大きく強化されることとなる
「ペンタゴナル・メイガスのスキル(12000)で攻撃!スキル発動!」
ソウルのグレード3と残った手札をすべて捨てることで得るクインテットドライブ
反撃を恐れない必殺のスキル
「私はもう恐れない!だから!貴女も恐れないで!」
ヒカルは手札を見る
完全ガードのクシナダはない、シールドは豊富にあるがここをガードしようとすれば多めの枚数が失われてしまい左右のガードが困難になる
クリティカルのリスクはあるがダメージに余裕がある、取れる選択肢は一つ
「ノーガード」
Quintet drive check
【サイキック・バード】
クリティカルトリガー
クリティカル=ペンタゴナル・メイガス(クリティカル2)
パワー=テトラ・メイガス(23000)
2nd check
【オラクルガーディアン ニケ】
クリティカルトリガー
クリティカル=ペンタゴナル・メイガス(クリティカル3)
パワー=テトラ・メイガス(38000)
「ダブルクリティカル!」
「もし残りの3枚の中にクリティカルがあれば………」
3rd check
【ロンバス・メイガス】
トリガーなし
4th check
【ステラ・メイガス】
トリガーなし
5th check
【オラクルガーディアン ニケ】
クリティカルトリガー
クリティカル=ペンタゴナル・メイガス(クリティカル4)
パワー=ヘキサゴナル・メイガス(42000)
「トリプルクリティカル!?」
ペンタゴナル・メイガスの放った無数の光がヒミコに降り注ぐ
3rd damage
【大鍋の魔女 ローリエ】
ヒールトリガー
パワー=神託の女王 ヒミコ(23000)
「ここでヒールトリガー!?」
「まだ矢代の方がダメージが多い、このトリガーでの回復はない」
4th check
【蛙の魔女 メリッサ】
トリガーなし
5th damage
【戦巫女 サホヒメ】
トリガーなし
6th check
【神託の女王 ヒミコ】
トリガーなし
控室へと戻り席に座るヒカル
「ったく、何敗けてんだか………」
そういってケンタが次の試合に出るため席を立つ
「ルカちゃん………私、このチーム辞めるつもりないから」
ただ一言そう告げるヒカル
ルカの方は訳が分からないといった様子だった
後書き
次回予告
「っかし矢代妹はジェネシスよくわかってんじゃねえか」
「えへへ、お姉ちゃんとの練習でいっぱい使ったから」
「当麻たちもうかうかしてられねえぞ」
turn:41 シュンVSケンタ
「ほっといてください」
「あれ?」
「タクヤ君この間アリサちゃんとファイトして負けてるんです」
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