| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

レーヴァティン

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第百九十九話 関東の政その十一

「その様にしている」
「質のいいものを造って」
「そしてだ」
「国を守りますね」
「そうする、出来れば紙幣も導入したいが」
 英雄は本音も述べた。
「それはな」
「今お話した通りで」
「難しい」
 高度な技術、それがないからだ。
「偽札を造らせないこともな」
「北朝鮮みたいな連中はいるでありますからな」
 峰夫も言ってきた。
「どうしても」
「そうした悪人もな」
「まあ国がすることではないでありますが」
「本来はな」
「賊の中でもかなり質の悪い連中の所業であります」
「それは事実だ」
「全くであります」
「しかし行う奴はいる」
「それも世であります」
「そうだ、存在してだ」
 そしてというのだ。
「自分が儲けてだ」
「世を乱すであります」
「そうしてくるからだ」
 だからだというのだ。
「俺も警戒してくる」
「それを為す輩がいるので」
「それがわかっているからな」
 それ故にというのだ。
「そうする」
「左様でありますな」
「そうだ、流石に少ないが」
 そうした悪人はというのだ。
「いることはいる、そしてこの種の悪事は一人でもいるとだ」
「多くの偽札を刷るので」
「危険だ、一人でも出さない様にすることがだ」
「絶対であります」
「国を乱すからな」
「その通りであります」
「ではそうした政も進めていく」 
 銭のそれもというのだ。
「幕府全体でな」
「そして東国でも」
「そうする」
 こう言ってだった、英雄は政を進めていった。関東を幕府に組み込み東西を一体化していく政治にかかっていた。


第百九十九話   完


                  2021・2・22 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧