猫の兄妹の愛情
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第一章
猫の兄妹の愛情
ハンナ=クレイトはこの時仕事を終えてバージニア州にある恋人と一緒に住んでいる自宅に帰っていた。
その時にだった。
「ニャア~~・・・・・・」
「猫?」
見ればそこに上が黒下が白の八割れの猫がいた、見れば随分と身体が汚れていた。子猫は隣家の路地から駆け寄ってきた。
ハンナの恋人ジョージ=マッケンジーは彼女より先に家に帰っていて丁度庭の手入れをしていた。二人共背が高くブロンドで整った顔をしている。ジョージの目は灰色でハンナの目は青だ。
そのジョージもその猫を見て言った。
「お隣さんから出て来たわね」
「そうね」
ハンナはそのジョージにも応えた。
「この子は」
「野良猫だね」
「ええ、かなり汚れていて」
「弱っているね」
「うちで飼う?」
ハンナはジョージに提案した。
「そうする?」
「そうしようか」
ジョージは恋人の言葉に頷いた。
「この子は」
「ブルースとどうかだけれど」
丁度に鰐いた茶色と白の垂れ耳の中型犬を見た、見れば雄である。
「このまま放っておけないし」
「そうしようか」
「ええ」
「ニャンニャンニャン!」
二人で話していると猫は。
必死に鳴いてきた、その声にだった。
二人は自分達の会話を中断させてそのうえで猫の方を見た、すると。
とことこともう一匹子猫が出て来た、その猫も黒と白の八割れだった。ジョージはその猫を見てハンナに言った。
「兄弟みたいだね」
「そうね、兄弟も助けて欲しいのね」
「絶対にね、じゃあ」
「両方共うちで飼いましょう」
「そうしよう、じゃあ病院に連れて行って」
「それからね」
飼おうとだ、二人で話してだった。
そのうえで猫を迎え入れた、そして二匹をすぐに動物病院に連れていき診てもらうと一方は雄で一方は雌だった。
「どうやら兄妹みたいだね」
「そうね、お兄さんが妹もって言ってね」
兄猫の方を見た、尻尾の色合いが先に出て来た猫のものだったのでそれで見分けているのだ。
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