ドリトル先生と不思議な蛸
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第十幕その五
「ヒョウモンダコは小さいよ」
「あっ、そういえば」
「言われてみれば」
「相当小さかったよ」
「こんなに小さいのっていう位に」
「大体十センチ位?」
「蛸としては小さいね」
「そう、小さくて」
それでというのです。
「このことも特徴だよ」
「小さくて独特の模様がある」
「わかりやすいね」
「もう目にすればわかる」
「そうだね」
「そう、だからね」
それでというのです。
「このことを覚えておこうね」
「そうだね」
「このこともね」
「注意喚起としては最適だし」
「それじゃあね」
「覚えておきましょう」
「そういうことでね、あと三重県だけれど」
先生は今度はバウンドケーキを食べつつ言いました。
「ここは近畿にも入るけれど東海だからね」
「うん、東海だから」
「それでなんだ」
「東海だからなの」
「何かあるんだ」
「野球は基本中日なんだ」
このチームのファンが多いというのです。
「阪神ファンの人も多いけれどね」
「阪神ファンはもう全国にいるから」
「だからだね」
「それに近畿にも入るし」
「それでだよね」
「阪神ファンの人達も多いけれど」
「基本中日なんだ」
皆もお話を聞いて納得しました。
「あのチームだね」
「名古屋が本拠地のチームだね」
「そういえば名古屋にも近いし」
「そうなるね」
「そう、だからね」
それでというのです。
「迂闊に阪神のことはね」
「言えないね」
「そうだね」
「まあ巨人じゃないとね」
このチームでないと、というのです。全人類に対して恐ろしい害毒を撒き散らし続けているこのチームでなければ。
「そんなに言われないけれど」
「ああ、巨人ね」
「この前十連敗したわね」
「八連敗の後の十連敗ってね」
「凄いね」
「本当に巨人って弱いね」
「人気もないしね」
「あのチームは人気ないけれどアンチは多いからね」
そうしたチームだからだというのです。
「ここでもだよ」
「巨人のお話しないことね」
「何があっても」
「それでそのうえでね」
「中日ファンが多いことも覚えておくことだね」
「そうだよ、それと食文化はね」
こちらはといいますと。
「案外名古屋のは入っていないね」
「そういえばそうだね」
「伊勢にきし麺とか味噌カツないよ」
「あとういろうもね」
「海老にしても」
「あと名古屋コーチンも」
「それにすがきやのラーメンもね」
皆名古屋の食べものを挙げていきます。
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