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レーヴァティン

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第百九十八話 下野と常陸その一

               第百九十八話  下野と常陸
 英雄は魔物達との戦を終えて兵達褒美を与えると下野への進軍を再開させた、兵達はすぐに下野に入ったが。
 下野の国人達は次々と幕府に降った、英雄は彼等を全て受け入れていき兵をさらに進めていった。それは常陸も同じで。
「いい感じでだな」
「はい、戦は進んでいますね」
「ほぼ戦わずにです」
「領地と民を得ていっています」
「これまで以上にいい流れです」
 周りの将帥達も英雄に本陣で話した。
「実に」
「ではこのままですね」
「兵を進めていき」
「そしてですね」
「下野も常陸も手に入れていきますね」
「そうしていきますね」
「そうする、そして加えた者達も軍勢に入れているしな」
 その彼等もというのだ。
「そしてだ」
「そのうえで、ですね」
「軍勢を増やしていき」
「その兵をさらに進ませ」
「そうしていってですね」
「下野も常陸もな」
 二国共、というのだ。
「手に入れる、だが戦を挑む者がいればな」
「戦いますね」
「そうした者は」
「攻めてそうして」
「降しますね」
「下野にはまだいないがな」 
 戦を挑む者はというのだ。
「その様にする、それと魔物達はだ」
「出れ来ればですね」
「倒しますね」
「民を害するなら」
「それならば」
「その様にしろ、民に危害を加えるのならだ」
 それならというのだ。
「賊も魔物も同じだ」
「左様ですね」
「倒してですね」
「そして民を安らかにしますね」
「下野の民も常陸の民も」
「領地と民があってだ」
 その双方がというのだ。
「国は成るな」
「ですね、その二つがなければ」
「国ではないです」
「領地があっても民がいなくては」
「そして民がいても領地がなくては」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「領地を守りだ」
「民もですね」
「守りますね」
「下野と常陸の者達も」
「そうしますね」
「そうする、あと奥羽だが」
 英雄は今攻めている関東の北の話もした。
「動きはないか」
「その様です」
「こちらにも全く手を出してきませんが」
「降るとも言っていません」
「まさに全く動いていません」
「一切です」
「奥羽にはかなりの金山があり馬も産してだ」
 そしてというのだ。
「寒いが田もな」
「多いですね」
「その為侮れない力がありますね」
「奥羽は」
「そうだ、奥羽の主もだ」
 その者もというのだ。
「かなりの人物らしいしな」
「はい、奥州を一つにし」
「そして盤石に治めている」
「かなりの傑物です」
「今のところ幕府に公然と反旗を翻してはいませんが」
「それはそうだがな」
 それでもとだ、英雄は言った。 
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