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八条学園騒動記

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第六百七話 やっと終わったその四

「カリーについても何かと言ってるね」
「ええ、字幕に出てるわね」
「この辛さがいいって」
「そうね」
「ワトソンさんはもっと甘いのがいいっていうけれど」
「それでもね」
 これがとだ、エイミーも話した。
「カリーについてやけに言ってるわね」
「うん、物凄くね」
「カリー命みたいな」
「そんな感じだね」
「マウリアだからかな」
 シッドは首を傾げさせてこの言葉を出した、見ればホームズとワトソンは鶏のカリーを食べている。勿論中には野菜も入っている。
「カリーへのこだわりが」
「そうだろうね、マウリアだとね」
 トムも応えた。
「さっきも言ったけれど」
「食べものはカリーだね」
「もうこれだから」
「というかマウリアってカリー以外あるのかな」
「ないんじゃないかな」
 これが弟への返事だった。
「あの国イコールカリーだからね」
「ナンに漬けるのもカリーだね」
「もう何から何までね」
「カリーで」
「そう、味がね」
 あの極めて個性の強い味だというのだ。
「だからね」
「他にないんだね」
「僕は他に知らないよ」
 また弟に答えた。
「本当に」
「そうなんだね」
「うん、ただね」
「ただ?」
「いや、二人共美味しそうに食べてるね」
 映画の中のホームズとワトソンはというのだ。
「蘊蓄も言ってるし」
「カリーについてね」
「ここだけ観たら料理ものみたいだよ」
「そこまで蘊蓄言ってるね」
「だからね」
 それでとだ、シッドに話した。
「僕もね」
「今そう言うんだ」
「うん、ちょっとストーリーに関係あるかっていうと」
「それはだね」
「わからないよ、ただ」 
「うん、食べ終わったら事件の関係者全員集めて」
「謎を解くって言ってるね」
 字幕でそう出ていた。
「そう言ってるね」
「何かもうお話があちこち飛んでカオスだったけれど」
 エイミーも言った、実は観ながらカレーを食べたいと思っている。
「それもね」
「やっと終わるかな」
「上映時間もあと四十五分位だし」
「それならね」
 上映時間の関係でというのだ。
「実際にね」
「謎gは解かれるね」
「やっとだね」
 シッドはこの言葉を溜息混じりに出した。
「ここまで長かったね」
「同感だね」
 トムにしてもだった。
「これまであれこれとね」
「お話がカオスでね」
「推理の要素が殆どなかったけれど」
「歌に踊りにね」
「アクションにロマンスで」
「ラークシャサや007が出て」
「神様のお話もあったけれど」 
 それでもというのだ。 
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