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八条学園騒動記

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第六百六話 まだらの紐なのかその十三

「これはもうね」
「ビーフシチューから何かな」
「ううん、鴨鍋かな」
「牛肉すらないね」
「そうだよね」
「けれどそこまで違うんだ」
「そこまでいってるよ」
 トムが思うにだ。
「これは」
「そうなんだね」
「もうここまで変わると」
 トムはさらに言った。
「魔改造の極みだよ」
「完全に別ものになっていて」
「それでね」
 そのうえでというのだ。
「僕も今こう言ったんだ」
「そういうことだね」
「よくここまで出来たよ」
 トムは感嘆の言葉さえ漏らした。
「ホームズさん今度はまたバトルに入ったけれど」
「今度は暴漢だね」
 シッドはそのバトルの相手を見て言った。
「捜査中に急にお部屋に入ってきた」
「誰かの刺客かな」
「十人はいるけれど」
 ワトソンと二人で捜査している時に部屋の中に急にやって来た、見ればその数は結構以上なものである。
「そうかな」
「前に先回りしろとか言ってた人じゃないわね」
 エミリーはまさかと思いつつ仮説を出した。
「カーチェイスの時の」
「顔似てるっていうか」
「区別つかないからわからないけれど」
 理由は全員口髭を生やしていて肌が浅黒いからだ。
「どうかしら」
「ターバンの色が違うよ」
 トムはそこで見分けた。
「あの人達は黄色いターバンだったけれど」
「この人達は青いわね」
「だからね」
「ターバンの色が違うからなのね」
「多分違うよ、ここにいたかとか言ってないし」
「そうなのね」
「また別の人達だよ、ただね」
 トムは首を傾げさせつつこうも言った。
「何処の誰かはね」
「わからないのね」
「うん、しかしアクションもね」
 この要素もというのだ。
「ないと駄目にしても」
「しょっちゅう入れて来るわね」
「そうだね」
「歌と踊りもで」
「ロマンスもで」
 それでというのだ。
「アクションもね」
「しょっちゅう入るのね」
「娯楽だから」
「それに徹しているからなのね」
 エミリーは従弟に応えた。
「そういうことね」
「だからアクションも面白さを求めて」
「ストーリーに関係なくても入れるのね」
「そうだろうね」
「それでこの人達の正体は」
「やっつけた時にわかるかもね」
 その時にとだ、トムはまた答えた。
「多分だけれど」
「多分なのね」
「うん、多分ね」
「若しかしたらまたストーリーに関係ないとか」
「あるからね、普通に」
 マウリア映画にはというのだ。
「だからね」
「さっきのラークシャサみたいに」
「それもあるから」
「この人達もなのね」
「物凄いアクションしてるけれど」
 バトルシーンを展開しているというのだ。 
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