ドリトル先生と不思議な蛸
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第七幕その四
「無闇に駆除したらね」
「生態系が崩れるから」
「よくはない」
「先生の言う通りね」
「本当に」
「だから無闇にしたらいけないんだ、だから伊勢でも」
この海でもというのです。
「気をつけないとね」
「その蛸にしても」
「若しいても」
「気をつければよくて」
「駆除はいけないのね」
「そうだよ、生きもののこともひいては自然のことも考える」
その全てをというのです。
「そして動いていかないとね」
「自然を破壊してしまって」
「取り返しのつかないことになるわね」
「壊してしまった自然は中々元に戻らないから」
「だからこそ」
「最初から壊さない様にして」
そしてというのです。
「やっていかないとね」
「先生の言う通りだね」
「それじゃあね」
「しっかりとやっていこう」
「この伊勢の海でも」
「そうしたことも頭に入れておいて」
「是非ね、それとだけれど」
ここで先生は。
海の方を見てです、皆にこんなことも言いました。
「しかし皆ね」
「皆?」
「皆っていうと?」
「どうしたの?」
「お昼は何がいいかな」
何を食べたいかというのです。
「一体ね」
「ううん、何かな」
「海の幸はやたら楽しんでるしね」
「伊勢海老もお魚も」
「蛸も烏賊も食べてるし」
「鰯だってね」
鰯料理のお店で、です。
「お肉も食べたし」
「赤福も食べたわよ」
「さて、次は何か」
「そうなるとね」
「お昼はカレーもいいかな」
先生は皆に言いました。
「海を見ながらね」
「あっ、いいね」
「潮もいいスパイスになるし」
「潮風もね」
「それにこの日差しもね」
「それはいいね」
皆カレーと聞いて明るいお顔になりました。
「それじゃあね」
「お昼はカレーにしましょう」
「丁度いいよ」
「じゃあね」
「カレーを食べましょう」
「日本にいると何処でもカレーを食べられるけれど」
チーチーが言いました。
「何処でも美味しいんだよね」
「日本を代表する食べものの一つだよ」
こう言ったのはジップです。
「まさにね」
「イギリスから入ったそうだけれど」
ホワイティはその歴史から言いました。
「もう完全に日本の食べものになっているね」
「夏でも冬でも美味しいね」
「カレーはね」
オシツオサレツも二つの頭で言います。
「そして山でも海でもね」
「美味しいんだよね」
「そして夏の海で食べるカレーはね」
老馬が言うには。
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