八条学園騒動記
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第六百六話 まだらの紐なのかその二
「もうね」
「そうなんだ」
「楽しんだ人勝ちで」
「それでなんだ」
「もうストーリーはね」
「どうでもいいんだ」
「だから歌も踊りも入って」
今の様にというのだ。
「それでね」
「楽しんでるんだ」
「娯楽、エンターティメントに徹していて」
マウリア映画はというのだ。
「それでね」
「ストーリーは重要視されていないんだ」
「連合の人達から見れば」
つまり自分達から見ればというのだ。
「そうじゃないかしら」
「それで今ストーリーは」
「まだらの紐だけれど」
それがというのだ。
「もうかなり変わっていて」
「今みたいになっているんだ」
「そうじゃないかしら」
「少なくとも楽しめてるね」
これはとだ、シッドも認めた。
「僕達も」
「そうだね」
「突っ込むことをね」
「それも楽しみ方だね」
「そうだから」
だからだというのだ。
「楽しめてはね」
「いるね」
トムもそうだと頷いた。
「本当に」
「うん、しかしね」
「しかし?」
「突っ込むにしても」
シッドは今は普通の展開の映画を観つつ話した。
「あまりにも多過ぎて」
「凄いことになってるね」
「突っ込みどころが次から次に出て」
「それで多過ぎて」
「困るよ」
「それはあるね」
「うん、かなりね」
「少なくともね」
エミリーは話した。
「ポップコーンとコーラと一緒に楽しめるか」
「そうしたものかっていうと」
「違うね」
「ええ、歌と踊りがあれば踊るし」
マウリア人達はここでもそうしている。
「それで突っ込みどころがね」
「あまりにも多くて」
「だからね」
それでというのだ。
「もうね」
「飲んで食べながらは」
「出来ないわね」
そうした視聴はというのだ。
「マウリア映画は」
「そうだよね」
「本当に」
二人でこう話した、そしてだった。
三人で視聴し続けた、物語は進むが三時間を過ぎてもだった。
物語は終わりに近付かない、だが三人共疲れたり飽きたりすることはなかった。それでトムはこう言った。
「長いのにね」
「飽きさせないね」
「もう何かとあって」
「さっき妖怪出たしね」
シッドはこのことを指摘した。
「何の脈絡もなく」
「それでバトルの後でね」
「和解して」
その妖怪達とだ。
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