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レーヴァティン

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第百九十六話 鎌倉入りその四

「圧倒的な攻撃だとな」
「壊せますね」
「それが可能ですね」
「だからですね」
「この度はですね」
「そうして攻める」
 敵の守りを力づくで壊してというのだ。
「いいな」
「わかりました、では大砲を出します」
「そして術を使える者と鉄砲隊もそうします」
「そしてそのうえで」
「一気に攻めて」
「守りを崩します」
「守りを崩したならだ」
 英雄はそれからのことも話した。
「それからはだ」
「はい、攻め込みますね」
「その空いたところから」
「そうして敵陣に押し入り」
「一気に勝敗を決しますか」
「騎馬隊もある」
 突進し一気に勝敗を決する彼等もというのだ。
「だからな」
「はい、まずはですね」
「守りを崩しますね」
「あの堅固な守りを」
「そうしますね」
「そうする、では攻撃開始だ」
 砲撃と銃撃そして術での攻撃を命じた、すると。
 実際に幕府の軍勢は大砲や鉄砲隊を前にやった、そのうえで堅固な敵陣の一点を集中的に攻撃した。
 轟音が響き渡り陣の堀が土となり吹き飛び柵が粉々になった、そこにいた敵兵達も火と共に吹き飛び倒れていく。
 英雄は集中的に攻めさせそうしてだった。
 敵陣に穴が開いたのを確認すると次の命令を出した。
「鉄砲と術の援護のうえでだ」
「騎馬隊の突入ですね」
「間いた場所に」
「それをさせますね」
「そうさせる、堀はもう埋めた」
 砲撃によって無理矢理にだ、あまりにも強い砲撃で堀もそうなっている。
「ではな」
「騎馬隊も進めますね」
「柵も壊れています」
「それでは」
「そこからだ」
 騎馬隊を突入させることにした、すると。
 馬達が一斉にいななき槍や刀を手にした騎馬隊が突っ込んだ、そうして埋められていた堀も壊されていた柵も越えてだった。
 敵陣に切り込んだ、騎馬武者達は敵兵達を縦横に切り倒しそこに足軽達も続いた。これで勝敗は決した。
 英雄は潰走した敵の追撃を命じると共にこう言った。
「では引き続きだ」
「はい、鎌倉にですね」
「そちらに向かいますね」
「そうしますね」
「そうする」
 将帥達に答えた。
「いいな」
「わかりました」
「では引き続きです」
「軍を進ませましょう」
「鎌倉まで」
「そして鎌倉に入るとな」
 そうすればというのだ。
「言った通りあの地を拠点にするが」
「それだけではない」
「左様ですね」
「そこからですね」
「さらにですね」
「仕掛ける、その為にだ」 
 馬で敵陣があった場所に入りつつ言った。
「鎌倉に向かうぞ、そして捕虜達はな」
「これまで通り兵にしますね」
「幕府の」
「降った者達も」
「敵兵にも害を与えるな」
 捕虜にしたり降った者達はというのだ。 
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