愚か者達は反省なぞしない
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第二章
「それまで飾っていた自分と奥さんと犬の写真はゴミ箱に捨てて見向きもしないのも見てな」
「あの娘完全におもちゃですね」
「自分達の娘って言った相手を平気でそうするんだ」
客はラーメンを食べつつ言った。
「そんな人間だってわかってな」
「会社の人全員が付き合うの止めたんですね」
「そんな奴他人も平気で裏切って切り捨てるな」
「犬もそうしたので」
「そんな奴だってわかったら」
それこそというのだ。
「誰だって嫌いになるさ」
「そうですよね、親戚もです」
「皆そうしたか」
「法事の時平気で言ってその場で親戚全員から縁切りになりました」
「やっぱりそうだよな」
「夫婦のご両親もお祖父さんお祖母さん達も」
「親だから余計どんな連中かわかってたってことだな」
客も納得した。
「前から」
「ええ、それでもう親戚付き合いもないです」
「それ何時の話だい?」
「一ヶ月前です」
「この話二十日位前だよ」
「親戚から縁切りされても反省してなかったんですね」
「全くな、あれは今子供可愛がっていても」
未来、それを話した。
「次の子供なり生まれたらな」
「絶対に今可愛がってる子育児放棄しますね」
「ああした連中は絶対にそうするさ」
客は忌々し気に言った。
「だからだよ」
「もう会社の誰もがですね」
「あいつとは付き合ってない、今じゃ陰で犬保健所に捨てたから保健所って言われてるさ」
「犬を捨てたからですね」
「そうさ、しかし保健所に捨てられた犬どうなったんだ」
「あっ、その話聞いてすぐにうちの親父が保健所に飛んで行って家族にしました」
洋介は客にこのことを話した。
「そうしました」
「そうか、今あんたの家にいるか」
「元気にしてます」
「それはよかった、どうなったかって皆心配していたんだ」
「助かってますから」
「それなら大事にしてやってくれよ」
客はラーメンを食べながら洋介に言った、そしてだった。
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