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ドリトル先生と不思議な蛸

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第三幕その一

                第三幕  鳥羽に着いて
 先生達は鳥羽駅に着きました、列車が停まるとすぐに車両から出てそのうえで駅に降り立ちますと。
「うわ、潮の匂いがするよ」
「潮風がするね」
「青空も奇麗だし」
「海だね」
「海の街に来たね」
「そうだよ、ここがね」
 まさにというのです。
「鳥羽だよ」
「さっきまで山ばかりだったのに」
「奈良県からそうで」
「三重県もそうだったけれど」
「それがね」
「鳥羽に入ってだね」
「そう、この通りね」
 先生も笑顔でお話します。
「鳥羽に着くとだよ」
「海の街になるんだ」
「ここにも山があるけれど」
「ここは海の街だね」
「そうなのね」
「そう、あとこの辺りは海岸が小さな島や複雑な形で入り組んでいてね」
 それでというのです。
「リアス式海岸になっているんだ」
「ああ、ノルウェーみたいな」
「あれこれ入り組んでいてね」
「ギザギザになってる」
「そうした場所なの」
「そうなんだ、だから昔は海賊の根拠地にもなっていたんだよ」 
 この辺りはというのです。
「九鬼家とかのね」
「あれっ、織田信長さんの家臣の」
「あの水軍の?」
「あの人達元は海賊だったんだ」
「そうだったの」
「うん、元はそうで織田信長さんに仕えて」
 そうなってというのです。
「家臣になったんだ」
「そうだったのね」
「成程ね」
「海賊にも歴史があるんだ」
「それでこの鳥羽にも」
「そうだよ、それとね」
 先生はさらに言いました。
「これからのことだけれど」
「すぐに海に向かわないよね」
「まだ荷物持ってるし」
「まずは荷物を置いて」
「それからだよね」
「そう、ホテルに置いて」
 宿泊先のそちらにというのです。
「調査は明日からだから」
「そうなの」
「じゃあ今日はどうするか」
「一体ね」
「どうしようか」
「それが問題だけれど」
「ホテルに荷物を置いたら水族館に行こう」 
 これが先生の提案でした。
「鳥羽のね」
「そうするのね」
「鳥羽の水族館に行って」
「それでそこの生きもの達を観て回る」
「そうするんだ」
「そう、そしてね」
 それでというのです。 
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