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おぢばにおかえり

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第六十二話 二人乗りその二十五

「長池先輩にもね」
「あの残酷な人ですね」
「だから残酷じゃないわよ、全然違うわよ」
 この子と先輩のことは何とかしないとと今も思っています、本当にどうしてこんなことを言うのか。
「一度じっくりお話してみたら?」
「お話することなんてないですし」
 完全に断ってきました。
「あの人とは」
「本当に嫌いなのね」
「嫌いといいますか」
「実際に嫌いでしょ」
「残酷な人ってイメージあるので」
 それでというのです。
「お話とかしたくないです」
「そうなのね」
「ですから」
「お付き合いしたくないのね」
「はい」
 絶対にというのです。
「そうしたいです」
「そうなのね」
「前にお話させてもらった通りに」
 まさにその理由で、でした。
「そうさせてもらいたいです」
「全く。阿波野君は」
 どうかと思いました、ここでも。
「長池先輩と相性悪いというか」
「僕がそう思っているだけですけれどね」
「それでもね」
 その思うことがです。
「やれやれよ」
「まあそういうことで」
「先輩と一回じっくりとお話したら」
 それでとです、私は思いました。
「絶対にね」
「わかりますか」
「ええ、先輩のことがね」
 私は阿波野君にお話しました。 
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