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仮面ライダーディロード~MASKED RIDER DELOAD~

作者:紡ぐ風
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第3部~希望と絶望の宝石~
  第19話『新世代、爆走』

ウィザードとまどかの世界が融合した事件、通称『魔法世界事件』から早くも1年が経過し、かつての騒がしさはなりを潜めていた。
「フェイト、機動六課の育成は順調か?」
「うん、明日のレリックの移送の時になのはのスターズと私のライトニング、それぞれから二人、同行させる予定。」
「確かライトニングの一人はエリオ君だったっけ?」
「うん。ゴジラ事件の時に雅が言っていたのを覚えていたから。」
「そうか。それで、もう一人のキャロさんはどうだ?」
「キャロの方も、私が引き取ったときから比べて大分落ち着いたかな。年齢が近いからだと思うけど、最近はエリオとも上手く話せている。竜騎士の適性があるエリオと一緒なら、キャロの竜召喚も安定すると思うんだ。」
「確かに、いい判断だ。二人にはどんな訓練をさせているんだ?」
「キャロはコントロールが安定していないから基礎訓練から。エリオの方は回避と高速戦闘の訓練をさせている。」
「それで、スターズの方はどうだ?」
「今はまだ基礎訓練だって。」
「二人とも陸士訓練学校は卒業しているはずだけど、そんなに基礎が出来ていないのか?」
「それなりに出来るとは思うけど、なのははあの時の一件を考えていて、基礎訓練を疎かにしたくないって。」
「確かに、基礎訓練は大切だ。ただ、相手はなのはと対して変わらない歳なんだろう?背伸びしたい年頃の子にそのやり方で反感を買わないのか?」
「スバルもティアナも真面目で素直な子だから大丈夫だと思う。」
「そうか。それじゃあ、明日のレリックの移送、頑張るんだ。」
「ありがとう、雅。それじゃ、おやすみ。」
機動六課、それははやてを隊長としてなのはをリーダーとするスターズ、フェイトをリーダーとするライトニングの2チームを有する特殊部隊のことである。その目的は、上層部からの承認を待機する余裕のない大規模犯罪に隊長の一存で行動を可能にすることの重要性を確認する為の試験部隊である。現在機動六課が請け負っている案件はレリックと呼ばれる複数の宝石型ロストロギア群の収容及び解析であり、フェイトはライトニングのメンバーの成長度合いの確認の為に現場に赴くことになっていた。

翌日、移送ヘリにスターズ、ライトニングの両チームの新人達は搭乗していた。
「これから私達の初任務が始まるんだ…」
新人チームの纏め役でもあるスターズ所属の少女、ティアナは気持ちを引き締めようとする。
「ティア、そんなに緊張しないで、落ち着こう?」
ティアナのコンビであるスバルはヒリつく空気を和ませようとする。そして、
「お前達、出動だ。頑張れよ!」
ヘリを操縦している陸曹、ヴァイスからの号令を受けスバルとティアナはハッチから飛び降りる。
「スターズ3、スバル・ナカジマ!」
「スターズ4、ティアナ・ランスター、行きます!」
「マッハキャリバー!」
「クロスミラージュ!」
「「セットアップ!」」
二人のデバイスの起動により、二人はなのはのバリアジャケットを簡略化させたような上部、軽快な足回りを意識したようなホットパンツタイプのバリアジャケットを纏う。
「キャロ、大丈夫?さあ、行こう。」
スバルとティアナを見て気落ちしているキャロを落ち着かせる為にエリオは左手を差し出すとキャロはそれを握り、二人で飛び降りる。
「ライトニング3、エリオ・モンディアルと!」
「ライトニング4、キャロ・ル・ルシエと飛竜フリードリヒ、行きます!」
「ストラーダ!」
「ケリュケイオン!」
「「セットアップ!」」
エリオとキャロの二人もデバイスを起動し、白を基調としたバリアジャケットを纏う。
「対象はリニアレールの内部に侵入したガジェットドローン1機。スバルは経路の確保を、私とエリオはガジェットドローンの対応、キャロは後方支援を!行くわよ!」
ティアナは作戦を立て、スバル達は納得し行動を開始する。
「ウィングロード!」
スバルは飛行能力を有していないため、移動経路の確保の為に魔力で構成した道、ウィングロードを展開する。
「行くよ、リボルバーナックル!」
スバルはガジェットドローンが潜伏している車両に対して右手の拳で穴を開け、ティアナとエリオは突入する。
「さて、みんなの初任務か。」
その光景を雅は自室のパソコンで確認している。すると、
「待て、なんだこのガジェットドローンの大軍は!?」
【ATTACK RIDE-WARP-】
雅は上空に出現したガジェットドローンの大軍を見て現地へ向かった。
「くっ!このAMFさえなければ!」
ティアナとエリオはガジェットドローンが扱うAMFによって魔法が無力化されて苦戦していた。そして、ガジェットドローンに捕らえられたエリオは車両から投げ出され崖に落とされる。
「エリオ君!」
キャロは驚く。そして、彼女の脳裏には過去の記憶が過る。
『白銀の竜を操る者は災いを呼ぶ。出て行ってくれ。』
フリードと共にいることで一族から捨てられた記憶。
『例え強いスキルを持っていても、すぐ暴走するのでは単独で殲滅戦にしか使えませんよ。』
たらい回しに引き取られては放り出された記憶。
『私は、今度は何処へ行けばいいのでしょうか?』
フェイトに引き取られた後も戸惑い続けた記憶。そして、
(エリオ君!)
エリオと過ごした笑顔溢れる日々。それを思い出したキャロは崖から飛び降りてエリオに抱きつく。
「ちょっと、何やっているの!」
“あえてAMFの範囲から離れて魔法を使えるようにしたんだね。見られるよ、フルパフォーマンスのキャロの魔法。”
ティアナは驚く。しかし、そこになのはから連絡が入る。
「蒼穹を走る白き閃光。我が翼となり、天を駆けよ。来よ、我が竜フリードリヒ。竜魂召喚!」
キャロの召喚魔法により、小さな飛竜のフリードは本来の姿である体長10メートルの巨体に変わる。
「エリオ君、もう大丈夫。」
キャロは回復魔法を使いエリオの傷を癒やすと、エリオは意識を取り戻す。
「ありがとう、キャロ。」
エリオはストラーダを構える。
「行くよ、フリード。ブラストレイ!」
フリードはキャロからの指示を受け、高出力の火球をガジェットドローンに放ち、AMFの発生装置を破壊する。
「僕も見ていられないな。」
【CHANGE RIDE-BUILD DRIVER-】
雅はディロードライバーをビルドドライバーに変える。
“GREAT!” “ALL YEAH!”
““GENIUS!””
雅はビルドドライバーにジーニアスフルボトルをセットし、ボルテックレバーを回転させる。
「変身!」
“完全無欠のボトルヤロー!” “ビルド ジーニアス!”
“スゲーイ!” “モノスゲーイ!”
雅は仮面ライダービルド ジーニアスフォームに変身しフェニックスボトルの力を使い炎を纏いながら飛翔し、その突進を駆使してガジェットドローンを次々と撃破してゆく。
“逆サイド!” “ジーニアスブレイク!”
ビルドは分身しながら様々な属性エネルギーを集約させたキックを放ち、ガジェットドローンの大軍を撃破する。
「これで、どうだ!」
エリオもリニアレール内のガジェットドローンにストラーダを突き刺し、撃破する。
「目標、撃破に成功です!」
エリオは外で待機しているメンバーに伝える。
「レリックの確保も無事完了です!」
更に別の車両からレリックのケースを抱えたリインフォースⅡが現れ、機動六課の初任務は完了する。
「雅国家象徴、ありがとう。」
なのはは久しぶりに遭う雅に挨拶をする。
「なのは、久しぶり。あの子達が機動六課の精鋭か。」
「うん、とは言ってもまだ危なっかしいけどね。」
「それでも、入隊してそれなりの時期が経過したんだ。そろそろ基礎訓練を終わらせないと、そろそろ不満も生まれるだろう。」
「大丈夫だよ。二人共とっても素直だから。」
「だといいが、とにかく僕は家に戻らないと。公務も終わったからね。」
「うん、さよなら。」
雅はワープのカードを使って国家象徴宅に帰る。

それから数日後、ホテル アグスタにて開催されるロストロギアのオークションの護衛に機動六課はかり出された。
「ユーノ君、久しぶり!」
なのははユーノとの再開に喜ぶ。
「やあ、今日はよろしく。」
ユーノも握手をする。そしてしばらく経ち、オークションは開始する。
「雅国家象徴、久しぶりですね。」
警護にあたっていた雅を橘は発見し挨拶をする。
「橘さんこそ、お元気そうで。ロストロギア研究所主催ということは、剣崎さんもこちらに?」
「はい。機動六課だけでも充分ですが、念には念を。せっかく戦える人材がいるのに、そのままにするのはもったいないことですから。」
「そうですね。」
雅と橘が世間話をしていると、突然搬入口から爆発が発生し、会場は停電する。
「皆さん、こちらから安全な場所へ!」
会場に潜入していたなのはとフェイト、はやての3人は参加者を避難させる。
「スバル、エリオ、キャロ。行くわよ!」
ティアナ達はバリアジャケットを纏い、続々と現れるガジェットドローンと交戦する。
「あの数をティアナさん達では捌ききれない。橘さん、行きましょう!」
【KAMEN RIDE-DELOAD-】
雅はディロードに変身し、迫り来るガジェットドローンをロードスラスターで斬り倒す。
「橘さん!」
「剣崎、俺達も行くぞ!」
剣崎と橘は合流し、バックルを装着する。
「「変身!」」
[[turn up!]]
[[fusion jack!]]
二人はジャックフォームに変身し、空を飛ぶガジェットドローンの撃破を始める。
「数が多い。それなら!」
“ディロードドラゴタイマー!ヒストリーモード!セットアップ!スタート!”
ディロードはディロードドラゴタイマーを起動させる。
“ライトコンプリート!”
「これでどうだ!」
ディロードドラゴタイマーの力によってコンプリートフォーム サイドライトが召喚され、ロードスラスターの一閃を放つ。
“ダークコンプリート!激情態!ソニックフォーム!ソニックブレイブ!”
ディロードは更に4つの形態を召喚する。
“ディロードフォーメーション!”
ディロードは連携攻撃でガジェットドローンを撃破してゆく。
「コイツら、次から次と!」
一方ティアナとスバルはガジェットドローンの処理に苦戦していた。
「ティア、あまり無茶しないで!」
スバルは無謀な戦い方をしているティアナを気遣う。しかし、
「私はもう、次のステップに進んでもいいはず!」
ティアナは話を別の方向へ進めてしまう。そして、
「リミッター解除!ブラスター1!」
許可の出ていないリミッターの解除を行う。
to be continued.
次回、仮面ライダーディロード
「プロジェクトFはまだ終わっていない…」
「てめえ、何やってんだ!」
「もう誰も傷つけたくない!傷つきたくないから、だから!強くなりたいんです!」
「少し、頭冷やそうか。」
「君は少しも、平凡ではないですよ。」
次回『新世代、失敗する』希望を紡いで、全てを救え! 
 

 
後書き
新カード紹介
ビルドドライバー:ディロードライバーをビルドドライバーに変えて仮面ライダービルドに変身するためのカード。 
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