養生は基本
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第三章
実際に二人でラーメンを食べた、そのラーメンはちゃんぽんの様に多くの野菜が上に乗せられていた。そしてスープと塩分控えめであっさりとした味であった。面の味もコシもしっかりしていて実に美味かった。
それで佐藤も満足した、この時だけでなく皐はいつも健康志向だった。
それである日彼は学校で皐と一緒にいる時に彼女に聞いた。
「小倉って健康志向だけれどな」
「自覚しています」
「どうしてそうなったんだ?」
「はい、実はです」
皐は佐藤に話した、今は二人で学校の図書館の中で向かい合って座っている。昼休みに一緒に本を読んで過ごしているのだ。
「私子供の頃は凄く身体が弱くて」
「そうだったのか」
「すぐに風邪ひいたり倒れたりしていて」
それでというのだ。
「お母さんもお父さんもいつも心配していて」
「それでか」
「子供心に身体が丈夫でないと」
そう思ってというのだ。
「健康に気をつける様になって」
「食べるのはバランスよくしっかりでか」
「しっかりと寝て」
「適度に運動してか」
皐は卓球部に所属している、そこで運動もしているのだ。
「それでか」
「健康に気をつけています」
「そうだったんだな」
「そうしていったら」
皐はさらに話した。
「実際に風邪とかもひかなくなって」
「丈夫になったんだな」
「はい」
実際にというのだ。
「そうなりました」
「それで今もか」
「もう殆ど病気になったり倒れたりしなくなって」
「健康に気をつけ続けているんだな」
「そうしています」
「そういう事情があるんだな」
「健康は気をつけたら」
それでというのだ。
「かなりよくなると思います」
「実際にそうだよな」
「元々身体の弱い私も」
「丈夫になったんだな」
「はい」
まさにというのだ。
「ですから」
「いつも身体にいいもの食べて」
「運動をして」
「それで寝てるか」
「あと風邪とかをひかない様に」
その様にというのだ。
「気をつけています」
「それで俺にもか」
「お話しています」
「成程な」
「嫌でしょうか」
皐は佐藤に顔を向けて彼に尋ねた。
「それは」
「いや、宜しくな」
佐藤は皐に笑顔で応えた。
「これからも。俺も健康だとな」
「いいですか」
「だからな、これからも宜しくな」
「それでは」
「実際体調第一だしな」
自分もこう考えているからだというのだ。
「やっぱり」
「だからですね」
「ああ、これからもな」
「では」
「ああ、宜しくな」
「それでなんですが」
皐は佐藤のその言葉を聞いて自然と笑顔になった、そうしてそのうえで彼にこう話を切り出したのだった。
「今度一緒にお料理作りませんか?」
「料理?」
「ポトフでも」
「ああ、ポトフも野菜沢山入れられてな」
「お肉も入れられますね」
「栄養のこと考えたらな」
「物凄くいいですから」
だからだというのだ。
「どうでしょうか」
「じゃあな」
「はい、それならですね」
「今度な」
「一緒に作って」
そしてというのだ。
「食べましょう」
「それじゃあな」
二人で話してそうしてだった。
共にそのポトフの話をしながら図書館での一時を過ごした、その他にも健康的な話をする二人の顔はとても生き生きとしていてその時点で健康的だった。
養生は基本 完
2020・7・19
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