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筆まめ少女

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第二章

「いいんじゃない?」
「そうなのね」
「少し気になったから言ったわ」
 菫のメールが多いことがというのだ、実際菫はメールが多く普通に一日何十通も送っていた。その中で。
 とかく友人達は彼女のメールを受けて言うのだった。
「いや、今学校に着いたって」
「毎朝メールで言ってるけれど」
「休むんじゃないし」
「普通に登校してきてなら」
「別にいいでしょ」
「メールで言わなくても」
「授業の体操服洗ったとか」
 こうしたこともというのだ。
「別にいいし」
「そんなのね」
「誰だって洗うし」
「何でもかんでもメールしなくていいのに」
「全く送らないのもどうかだけれど」
 それでもというのだ。
「本当に菫ちゃんってね」
「メール多いわね」
「何でもかんでもで」
「ちょっとそのことがね」
「困るって言えば困るわね」
「そうよね」
 こうしたことを話していた、だが。
 このことを菫に言っても変わらず菫は別に性格は悪くないし一緒にいても問題ないのでそれでだった。
 いいと思ってだ、それでだった。
 菫のメールの多さは受け入れていた、だがそんなある日のこと。
 皆菫が送ったメールを見て怪訝な顔になった。
「えっ、本当!?」
「この街通り魔が出たって」
「そんなの新聞で言ってないわよ」
「テレビでもよ」
「ネットでもよ」
 何処でもというのだ。
「言ってないわよ」
「そんなニュース出てないわよ」
「嘘でしょ、それって」
「まさか」
 皆それはないと思った、だが。
 菫はメールで実際に出たと言っていた、そしてさらにだった。
「皆気をつけろって」
「通り魔が出たからって」
「そう言ってるわね」
「それじゃあね」
「菫ちゃん確かにメール多いけれどね」
「嘘は吐かないから」
「じゃあね」
 それならとなって言うのだった。
「気をつけておきましょう」
「それがいいわね」
「実際に通り魔に会ったら大変だし」
「下手しなくても殺されるし」
「それじゃあね」
「気をつけましょう」
 菫はメールで護身のものを持っていつも何人かでいた方がいいと言っていたのでその通りにした。無論菫もそうした。
 そうして数日経つと次第にだった。
「何人か切られたっていうわね」
「実際に」
「今のところ殺された人は出てないけれど」
「それでもね」
「実際に出たみたいね」
「それじゃあね」
「菫ちゃんの言う通りだったわね」
 彼女がその多いメールの中で言った通りだというのだ。
「これは」
「じゃあ私達も襲われない様にね」
「菫ちゃんの言う通り人気のない場所は避けて」
「あと護身のものを持って」
「外は何人かで動きましょう」
「そうしていきましょう」
 そうした行動を続けていこうというのだ。 
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