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救われた野良の猫が

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第二章

「今はね」
「待っているのね」
「そう、新しい飼い主の人をね」
 こう飼い主に話した、すると運と神様がマリーナに祝福を与えてくれた。看護学校に通っている学生のジェイミー=アンダーソンブロンドが波うっているブラウンの瞳の彼女が飼いたいと申し出て来た。話を聞くとだった。
 確かな人間だったのでマリーナはジェイミーにサバンナを渡した、こうしてサバンナは彼女の家族になったが。
 暫くしてだ、ジェイミーはマリーナを自分の家に呼んで彼女に笑顔で話した。
「素晴らしい娘を有り難う」
「幸せな家族になれたのね」
「ええ、うちにはこの娘もいるけれど」
「ワン」
 黒い大きなマスチフ犬がジェイミーの傍にいた、ジェイミーはその犬を見ながらマリーナに対して話した。
「ベルっていうの、お爺さんよ」
「もうお爺さんなの」
「十六年生きているの」
「それはまた長いわね」
「十六年生きていて」
 そしてというのだ。
「もうね」
「お爺さんなのね」
「犬と猫だけれど」
 種族は違うがというのだ。
「それでも仲良くしてくれているの」
「そうなったの」
「そうなの」
「ニャ~~~」
 ここでそのサバンナが来た、そしてだった。
 ベルのところに来て身体を摺り寄せてきた、するとベルも彼女に身体を預けた。 
 その光景はマリーナも見た、そうして言った。
「見たところね」
「実際にでしょ」
「ええ、この通りにね」
 明るい顔での言葉だった。
「もうすっかりよ」
「そうなのね」
「私が勉強している時も傍にいて和ませてくれる」
「いい娘なのね」
「凄くね。ところで元は野良でご飯あげてから一旦お家で引き取ったのよね」
 ジェイミーはここでマリーナにサバンナを引き取った経緯を尋ねた。
「そうよね」
「そのままご飯あげて終わりじゃ野良のままだから」
「そうしたのね、それがよかったみたいね」
「そうね、お陰で貴女の家族にもなれたし」
「私もそう思うわ、野良猫のままで可哀想だと思ったら」
「動かないといけないわね」
 二人でこうした話もした、そうして二人で生きもののことを話していった。そうしてさらに親密になり生きものへの愛情を深めていった。


救われた野良の猫が   完


                 2021・1・27 
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