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おぢばにおかえり

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第六十二話 二人乗りその十八

「あのチームは」
「そうなの」
「球界再編の時一リーグ制反対してくれたんで」
「それでなのね」
「はい、あと広島も」 
 セリーグのこのチームもというのです。
「反対してくれたんで」
「嫌いじゃないのね」
「そうなんです、逆に一リーグ制の中心だったオリックスと巨人は嫌いです」
「オリックス嫌いなの」
「もう負けるのが楽しみで仕方ないです」
「またそこで好き嫌い出たわね」
 オリックスも嫌いなのがわかりました。
「とにかくオリックスは嫌いなの」
「そうなんです」
「関西の球団なのに」
 それでもと思いました。
「嫌いなのに」
「球界再編のことは忘れないですから」
 だからだというのです。
「あの時巨人とオリックスで球界を私物化しようとしたんですよ」
「そういえば阿波野君前は近鉄ファンだったのよね」
「だから携帯の着信音ブライアントさんなんです」
「あの凄いホームラン打ってた」
「三振も多かったですが」
「三振かホームランね」
「まさにどっちかの人でした」
 それはそれでいいと思いました、ダブルプレーとか打つよりは。阪神の選手はそうした展開も多いので。
「その人の応援歌にしてますし」
「着信音は」
「一度でいいから日本一観たかったですね」
 近鉄のそれをというのです。 
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