頭お花畑

「シュミレーションゲームしてても」
「兵がいないとな」
「三国志でも信長でも攻められますよ」
「同盟結んでいてもな」
「そうなるよな」
「はい、あと北朝鮮なんて」
　この国の話もだ、後輩はした。
「日本よりずっとおかしな国ですよ」
「そうだな」
「はい、世襲制の共産主義ですよ」
「おかしいな」
「日本の皇室よりも」
「あそこの人が支持しているそうだ」
「そんなこと有り得ないですから」
　後輩は津田の主張を即座に全否定した。
「間違っても」
「そう考えるな」
「ええ、俺も」
　こう先輩である彼に話した。
「あそことんでもない独裁国家ですから」
「そうだよな」
「あと共産主義は民主主義じゃないです」
「じゃあ立憲君主だとどうだよ」
「民主主義ですよ」
　これまたはっきりした返事だった。
「間違いなく」
「やっぱりそう思うよな」
「というかその人実在してますよね」
「だから俺の大学の同期だ」
「先輩のお話疑う訳じゃないですけれど」
「信じられないか」
「そのレベルのアホですよ」
　この世にいるとは思えないまでにというのだ。
「本当に」
「けれどな」
「実在してるんですね」
「ああ、今どうしてるか知らないけれどな」
「今は碌なものになってないですよ」
　後輩は確信を以て言い切った。
「それこそ」
「やっぱりそうか」
「日教組とかおかしな組合にいるか」
「そうした組合もあるしな」
「プロ市民にでもなっていて」
　そう呼ばれる面々になり果ててというのだ。
「デモに参加していません？」
「そうかも知れないな」
　彼も否定出来なかった、津田を思い出すと。
「あいつならな」
「それこそ何かあって考えを変えていないと」
「そんな連中になっているか」
「ええ、そこまでアホですと」
　後輩はまたこう言った、この時はこれで終わったが。
　彼は暫くしてから後輩にこう言った。