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八条学園騒動記

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第五百九十四話 正門にてその十四

「そしてそのまま消えろ」
「助けてもね」
「価値がないからな」
「そこまで馬鹿だとね」
「人は人の心を知るべきだ」
「それをわからないと」
「馬鹿も馬鹿でだ」
 それこそというのだ。
「救い様のないだ」
「馬鹿だね」
「人の痛みや苦しみはな」
「理解しないとね」
「救い様がない、グレーゾーンで活動していてもいきなり弾圧されるとな」
「困るね」
「そこで弾圧をしてくる側に立ってだ」
 そうしてというのだ。
「それまで全くそのことに何も言わなかったのにな」
「言うとかね」
「もうそれだけでだ」
「人間としてね」
「卑怯だしだ」
「思いやりがないね」
「こうした奴は弱い人間への思いやりもだ」
 これもというのだ。
「全くだ」
「ないよね」
「誰に対してもだ」
 それこそというのだ。
「そんな態度だとな」
「忌み嫌われるね」
「そうなるのがオチだ」
「そうだね」
「そしてそうした馬鹿もだ」
「法律ではどうにも出来ないね」
「しかし馬鹿なことは事実だ」
 例え法律に触れなくてもというのだ。
「そうした奴も世の中にはいる」
「そのことも覚えておかないとね」
「よくないね」
「本当にそう思う、そうした馬鹿は無視してな」
「相手にしないことだね」
「誰も相手にしない」
「まあ必然的にそうなるね」 
 ロミオもこう言った。
「そうした人達は」
「そこまで思いやりがないとな」
「皆嫌うね」
「そうなるのがオチだ」
 アルフレドは吐き捨てる様にして言った。
「しかしそうなるまでに撒き散らす害毒は少ない方がいい」
「最低限に抑えることだね」
「そのやり方を考えないとな」
 こう言ってだった、アルフレドは正門を見た。門は今もガードマンの人達が固めていて法律に触れる者は蟻一匹通さない感じだった。


正門にて   完


                 2020・11・2 
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