八条学園騒動記
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第五百九十四話 正門にてその十
「これからはだ」
「もっと注意することだね」
「そうした話だ、僕はその店員がいた店は潰れたと聞いているからな」
「その店員を雇って数年後に」
「親会社ごとな」
「凄い話だね」
「そこまで馬鹿だと本当に生きている価値すらないけれど」
ビアンカは口をへの字にして述べた。
「そんなのを雇うとかね」
「人を見る目がないにもな」
「程があるわね」
「だからだ」
「すぐになのね」
「店の状況親会社があるならな」
「会社の状況までよね」
そこまでというのだ。
「調べないと駄目ね」
「一見調子がいい様でもな」
「実はとんでもないことになっているとか」
「有り得るからな」
それ故にというのだ。
「そこまでだ」
「見てなのね」
「手を打たないと駄目だ」
「それもすぐで」
「徹底的にだ」
「お店も会社も潰す訳にはいかないからね」
「そういうことだ、しかし」
アルフレドはここで眉を顰めさせた、そうして深刻な顔になってそのうえで二人に対してこう話した。
「人間下には下がいるといってもな」
「そこまでの奴ってね」
「ある意味凄いわね」
二人もどうかという顔で応えた。
「どうしたらそうなるのか」
「不思議な位だよ」
「人の痛みや苦しみをわからない」
「わかろうともしないでね」
「法律もわからない」
「権力に反対する連中が何をしてもいいとか」
「権力に反対する連中が権力を求めている」
アルフレドはこの場合があると言った。
「そうした奴もいる」
「そうしたこともわからないのなら」
「本当に凄いわね」
「もう白痴だね」
「そのレベルよね」
「本当にまともな親御さんならな」
それこそというのだ。
「自分達の子供がそんなのだとな」
「泣くよね」
「そうなるわね」
「自分達の子供はこんなに馬鹿なのかって」
「そんな馬鹿を育てたのかって」
「そうなる、親不孝もしている」
こちらでも問題があるというのだ。
「本当にな」
「そう思うとね」
「酷いわね」
「尚更そうだよね」
「親不孝までしているって」
「しかもそのことにすらだ」
アルフレドは穿き捨てる様に言った。
「そういう奴はな」
「気付かないね」
「そうよね」
「それか親不孝をしていると気付いてもだ」
「何とも思わない」
「そうよね」
「そこまでの馬鹿になるとな」
最早、というのだ。
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