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レーヴァティン

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第百八十三話 自害その八

「本当に」
「その通りね」
「じゃあな」
「このままね」
「先に進んでな」
 そしてというのだ。
「降った連中はな」
「そのままね」
「ああ、帝国に迎え入れるな」
「そうするわね」
「ただ帝国の政に組み入れるからな」
 帝国に入るからにはというのだ。
「その政にはな」
「従ってもらうわね」
「このことはな」
 それこそというのだ。
「承知してもらうさ」
「降る相手にも」
「絶対にな」
 そこはというのだ。
「受け入れてもらうな」
「帝国の治に入ることは」
「ああ、税のことにしてもな」
「全部よね」
「受け入れてもらうな、それが嫌なら」 
 その場合のこともだ、久志は話した。
「領地は取り上げだよ」
「爵位までは取らないけれどね」
「けれどそれはな」
 領地はというのだ。
「そうしてもらうな」
「そういうことね」
「ああ、けれど随分穏健だよな」
 久志は双葉に問う様にして言った。
「俺達も」
「そう思うわ」
 実際にとだ、双葉も答えた。
「命は取らないしね」
「爵位もだからな」
「こうしたことは穏健でいいわよ」
「そうだよな、じゃあな」
「これからもね」
「そうしていってな」
 降る者は受け入れ帝国の中に組み入れていってというのだ。
「勢力を拡大していくな」
「それじゃあね」
「ああ、それとこの浮島大河が多いからな」
 久志はこのことについても話した。
「出来たら川と川をつなげたいな」
「そうしてだな」
 正は久志の今の考えに鋭い目になって応えた。
「人とものの行き来を盛んにするな」
「ああ、今は湖でそうしているとことが大きいけれどな」
「それば外からだな」
「内からもな」 
 浮島の大陸の部分からもというのだ。
「そうしてな」
「より行き来を楽にするな」
「そうするか、例えばな」
 久志はその具体的な例も出した。
「ドナウ川とライン川、ライン川とセーヌ川をな」
「運河でつなげるか」
「そうしていってな」
「内陸の水路を確立してか」
「行き来をよくするな」
「いいことだ、そうすればだ」
 正は久志のその言葉に応えて述べた。
「確かに人の行き来が楽になってだ」
「商業も盛んになるな」
「ものの行き来もよくなってな」
 そしてというのだ。
「餓えもだ」
「今以上になくなるな」
「そうなる、だからだ」
 それでというのだ。
「それは実現すべきだ」
「今は地中湖を使っているけれどな」
「川もだな」
「そうしていくな、それでな」
「浮島をより豊かにするな」
「ああ、川も使うぜ」
 浮島を豊かにする為にというのだ。 
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