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八条学園騒動記

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第五百九十二話 一日の売り上げその二

「かなりでしょ」
「そうだな」
「だからね」
 それでというのだ。
「これはね」
「かなりいいか」
「これで満足出来なかったら」
 それこそというのだ。
「もうね」
「高望みっていうか」
 ロミオはビアンカに応えて言った。
「わかっていないね」
「際限がね」
「いるよね、どんな状況でも不平言う人」
「ええ、どれだけ満足すべきでもね」
「何が面白くないのか」
「不平を言って」
 そしてとだ、ビアンカも話した。
「面白くないお顔でね」
「見ていて嫌になるよね」
「こっちがね」
「まあアルフレドは不平不満は言わないけれどね」
 ロミアはその彼を見て言った。
「目標は高くてもね」
「ええ、兄さんはそうよ」
 ビアンカもそうだと答えた。
「不平不満はね」
「言わないね」
「そうしたことはね」
「そんなことを言うならだ」
 アルフレドもこう言った。
「よりだ」
「働くことよね」
「何でもな、僕でも三割上だとな」
「満足するわね」
「物事にもよるが」
 それでというのだ。
「三割もいいとだ」
「満足するわよね」
「そうなる、しかし何でも不平不満を言う人はな」
 アルフレドもそうした人について話した、こうした人もまた何時でも何処でも存在しているものなのだ。
「どんな本を貸してもな」
「文句言うよね」
「自分が文句ばかり言うのにだ」 
 それでもというのだ。
「著者は文句ばかりとかな」
「言うよね」
「あと何処に行っていなから駄目だとかな」
「批評ばかりしてね」
「感謝の言葉を言わない」
 貸してくれた人にというのだ。
「そんな人にはだ」
「本貸したくないね」
「全くだ、本を貸すならな」
「面白いって言われるとね」
「やはり嬉しい、貸してもらえることが当然でだ」
 そう思ってというのだ。
「嫌な批評ばかりされるとな」
「もう貸したくないね」
「そうなる」
「不平不満って自分の為によくないね」
「自分自身を下げる」
 その価値をというのだ。
「そうなる」
「そうだね」
「まあね、不平は言わないことよ」 
 ビアンカは腕を組んでこの結論を出した。
「人間はね」
「出来るだけね」
「思うことがあっても」
「言葉に出すとね」
「言葉に毒があったら」
 その場合はというと。
「その毒が他の人にもあたって」
「それで自分にもだね」
「あたるから」
 言葉にある毒がというのだ。 
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