オズの木挽きの馬
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第二幕その十一
「そうだね」
「そうかしら」
「見ていて思ったよ」
「そう言われると」
恵梨香としてもでした。
「そうかしら」
「ハンバーガーを食べるにしてもね」
「どうも日本人は小食だね」
弟さんも言ってきました、見れば大きなダブルチーズバーガーを両手に持ってそのうえでお口を大きく開けて食べています。
「オズの国でも」
「そうなんですね」
「体格が同じでもね」
そうした人でもというのです。
「日系人の人はね」
「小食ですか」
「そう思うよ、僕も」
「そうですか」
「そしてね」
「そして?」
「飲む量もね」
お酒もというのです。
「そちらもね」
「あまり飲まないですか」
「うん、けれど働くとなると」
こちらはといいますと。
「物凄く働くね」
「そうなんですね」
「思いきり働いて思いきり勉強するね」
「オズの国の日系人の人達は」
「もう働くことがエネルギーの補給じゃないかって」
「そこまで、ですか」
「働くね、あまり食べて飲んでいないのに」
それでもというのです。
「あれだけ働くから」
「凄いとですか」
「思うよ、日系人は働いたり勉強することが好きな人が多いね」
「というかね」
ガラスの猫は自分の身体を舐めて毛づくろいの様にしつつ奇麗にしながら言いました。
「恵梨香もお勉強好きよね」
「そうかしら」
「時間があったら本読んだりしてるでしょ」
「それが普通でしょ」
「普通じゃないわ、学校の成績もいいみたいだし」
「私はそんなに」
恵梨香はこう言いますが。
ジョージ達四人はこう言いました。
「神宝が一番成績いいけれど」
「恵梨香はその次かな」
「学年で十番位で」
「ナターシャが十一番で」
それでというのです。
「ジョージが十五番かな」
「カルロスは普通?」
「そうだったね」
「大体」
「そうね、あんた如何にも頭よさそうだから」
ガラスの猫は恵梨香自身に言いました。
「万事控えめで目立たないだけで」
「それでなの」
「実はいつもお勉強してる娘よ」
「そう言ってくれるのね」
「実際にそうよ」
ガラスの猫の見るところです。
「あんたはね」
「そうなの」
「ええ、そしてね」
ガラスの猫はさらに言いました。
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