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夢幻水滸伝

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第百七十六話 スナックコーナーの前でその十一

「それでや」
「歩く前から馬に乗ってか」
「もう歩く様にな」
「馬に乗れるんやな」
「僕は街にもおったし今は日本におる」
「それでやな」
「そや、もう普通に歩きもするし」
 それにというのだ。
「こうした場所にもおる」
「そやねんな」
「そや、そやから乗馬部でもな」
「草原の人達よりはか」
「遥かに劣るわ」
 そうだというのだ。
「残念ながらな」
「それはしゃあないな」
 島崎は金髪碧眼で長い髪の毛を後ろに撫でつけている、面長で鋭い目だ。背は一八三位で引き締まった身体に赤いトランクスタイプの水着だ。
「ずっと乗ってへんとな」
「馬はやな」
「何でもやろ」
「いつもずっとやってへんとな」
「やっぱり落ちてくるわ」
「そやな」
「ほんまにな、私にしてもな」
 自分もとだ、島崎は話した。
「そうなるわ」
「そやな」
「私は三年H組でな」
 自分のことをここで話した。
「部活は陸上部や」
「そっちか」
「高跳び等をしている」
 競技はこちらだというのだ。
「それでいつもずっとな」
「やってるな」
「そやないとだな」
 今度は坪内が言ってきた。背は一七八位で彫のある顔に黒い髪の毛と目だ、目は小さく鋭い。ラテン系だが肌は白い。筋肉質でオレンジの競泳水着だ。
「落ちていく」
「何でも努力せんとな」
「ほんまにな」
「そしてそれは自分もやな」
「日本語を少し喋らんと忘れる」
 そうなるというのだ。
「言葉もな」
「努力せんとか」
「今は頭の中で考えてる言葉も日本語やが」
「前はイタリア語やったか」
「それに変えてる、ただそれはそれでな」
 思考に使用する言語を日本語にすると、というのだ。
「イタリア語を忘れん様にな」
「せんとあかんか」
「そっちも努力してる」
「バイリンガルも大変やな」
「これでな、私は三年F組でな」
 クラスはそこでというのだ。
「部活はスキー部や」
「スキーも頑張ってるな」
「そや」
 実際にというのだ。
「そうしてる」
「そやな」
「ただ、イタリア語を覚えてると」
 今度は田山が言ってきた、黒髪は縮れていてそれをショートにしている。黒い目の顔はラテン系のものであるが顎の先は尖っている。背は一七六位で逞しい身体を白の膝までの競泳水着で覆っている。
「スペイン語もフランス語もな」
「普通に使えるんやったな」
「ポルトガル語もな」
 この言葉もというのだ。
「どれか一つ喋れたらや」
「他の言葉も大丈夫やな」
「そや」
 まさにというのだ。
「イタリア語を喋らるとな」
「そこは有り難いな」
「そやから母を訪ねて三千里でもや」
 この作品でもというのだ。
「普通にな、主人公アルゼンチンまで行けた」
「イタリアからな」
「普通に喋れてな」
 スペイン語、それをというのだ。 
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