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夢幻水滸伝

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第百七十三話 起きた世界での南洋の面々その十

 綾乃の日本人離れした優に九十はある胸を見た、それは文字通りたわわという言葉に相応しいものだった。
「酒飲むと胸にいくんか?」
「それは牛乳よ」
 そのメルヴィルにシェリルが突っ込みを入れた。
「お酒ではないわよ」
「まあそやけどな」
「あとその発言はアウトよ」
「セクハラやな」
「そうなるから」
 だからだというのだ。
「しないことよ」
「ほな止めるわ」
「それで今後もよね」
「せん様にするわ」
「そうすることよ」
「うち牛乳もよお飲むで」
 綾乃はにこりと笑って話した。
「そっちも」
「そうなの」
「うん、子供の頃からよお飲んで今も」
「それでその胸なのね」
 シェリルは納得した様に述べた。
「そういうことね」
「そういうことって」
「わかったわ」
 頷いての言葉だった。
「私も」
「そう言うん」
「私は自分の大きさでいいと思ってるけれど」
 シェリル自身胸は小さくはない、結構な大きさだ。小柄な身体に適度といった感じであり形もよい。
「その胸には夢が詰まっているわ」
「夢なん」
「ええ、浪漫とも言うわね」
「それどういうことやの?」
「巨乳は全てを救うという言葉があるわ」
 シェリルは綾乃に話した。
「だからよ」
「うちのおっぱいにはなん」
「夢が詰まってるのよ」
「そんなお話はじめて聞いたけど」
「私が今はじめて言ったことだから」
 シェリルは綾乃に答えた。
「全てを救うということも」
「そうなんやね」
「私の造語や」
「ほな実際は」
「そうや」
 言った通りやというのだ。
「私の言ったことは真実」
「そうなん?」
「これは私が至った考え」
「巨乳は世界を救ってうちのおっぱいには夢が詰まってる」
「そのことは」
「まあ夢の世界で十升飲んでこっちでも普通に二升空けるしな」
 芥川は綾乃の酒豪ぶりの話をした。
「それも可能かもな」
「ちなみに起きても一日飲んで十升空けたことあるで」
「ほんまどないな酒豪や」
 芥川は綾乃の何でもない返事に唖然とした顔になった。
「一体」
「というか十升ってな」
 メルヴィルはその測りについて述べた。
「十八リットルやな」
「そや」
「ボトル二ダースか」
「そうなるわ」
「ワインそれだけ飲むとかな」
 芥川に応えつつ話した。
「ほんま桁外れの酒豪やな」
「アンドレ=ザ=ジャイアントさんにも勝てるんちゃうか」
 メルヴィルは今は亡き偉大なレスラーの名前を出した、人間山脈と言われその巨体で暴れ回ったレスラーだ。
「そこまで飲めると」
「そやろか」
「ワイン二ダースなんてな」
「ちょっとないわ」
 アメリカの二人は綾乃に話した、見れば南洋の星の者達もその話を聞いて驚きざわざわとなっている。 
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