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ドリトル先生と牛女

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第十二幕その二

「尚更だよ」
「そうですね、では」
「サラにいいお店を紹介しよう」
「それがいいですね」
 トミーはご飯に納豆をかけながら先生のお話に笑顔で頷きました、そうして朝ご飯を食べてからです。
 皆歯を磨いてそうしてから登校しました、先生はこの日はまず講義を行ってそれから研究室に戻ってです。
 それから今度は論文を書きましたが動物の皆はその先生に言いました。
「牛女さんも言ってたけれど」
「先生恋愛に無縁とかね」
「自分で思い込んでるよ」
「その思い込みは捨てないと」
「そうした方がいいわよ」
「いや、だからいつも言ってるけれど」
 先生は皆に穏やかな口調で答えました。
「本当にだよ」
「恋愛には無縁だね」
「先生は」
「運動神経と恋愛については」
「全く関係がないっていうのね」
「そうだよ。だからね」
 自分ではそうだと思っているからだというのです。
「本当にだよ」
「恋愛には縁がなくて」
「結婚ともそう」
「そう言うのね」
「先生は」
「結局あらゆる言語で考えたよ」
 日笠さんが自分をどう思っているかです。
「けれどね」
「お友達なのね」
「日笠さんは」
「そうなんだね」
「うん、人間の主な言語をあらかた使ったけれど」 
 その思考にです。
「全部結論は同じだったしね、君達それぞれの言語でもお風呂場で考えたけれど」
「答えは同じだったんだ」
「日笠さんはお友達」
「結論はそれだけだったの」
「そうだったよ」
 実際にというのです。
「本当にね、もうこうなったらね」
「結論は全部同じだったから」
「考えるまでもない」
「そうだっていうの」
「本当に同じ人が同じことを考えても」
 それでもというのです。
「結論が違っていたりするけれど」
「この件についてはなの」
「先生は結論が同じだったから」
「それでなの」
「もう考えないの」
「うん、少なくとも当分の間はね」
 暫くはというのです。
「そうするよ」
「やれやれだね」
「本当にね」
 オシツオサレツもこう言うばかりでした。
「先入観や偏見のない先生でも」
「自分自身のこのことについては違うから」
「完全に偏見のない人はいないっていうけれど」 
 ダブダブも言いました。
「先生もそうね」
「何で自分自身のそのことにはそうなのかな」 
 ホワイティも首を傾げさせて言いました。
「本当に」
「このことだけはね」
 ジップもやれやれとなっています。
「どうにもならないね」
「そりゃ自分がもてるとか勝手に思い込むよりはいいけれど」
「それでもよね」
 チープサイドの家族も言いました。 
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