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ヘタリア大帝国

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TURN47 東洋艦隊全滅その七

「ここはな」
「では提督も」
「今より」
「私は最後にする」
 指揮官として総員退艦の指揮を執るというのだ。
「ここはな」
「それではですか」
「今から」
「そうだ。諸君等は脱出するのだ」
 ネルソンはあらためて命じた。
「他の艦艇もだ」
「今の攻撃で全艦行動不能になりました」
「我が艦隊は全滅です」
 キャシーの艦隊の今の攻撃、一撃でそうなってしまったのだ。
「では全艦から」
「脱出しましょう」
 こうしてだった。ネルソンの艦隊から将兵達が脱出しようとする。しかしその彼等のところにキャシーの艦隊が来た。キャシーは部下達にこう言った。
「いいかい、艦艇も将兵もね」
「全てですね」
「捕虜とするのですね」
「船も手に入れるよ」
 キャシーはこのことも言い忘れなかった。
「いいね、全部だよ」
「はい、それにしてもまさかバリアを貫通するとは」
「あれには驚きました」
「あたしには見えるんだよ」
 キャシーはここで言った。
「バリアの脆い場所がね」
「そこを突けばですね」
「ああしてですね」
「バリアを破られる」
「そういうことですね」
「そうだよ。どんなバリアでもね」
 キャシーは強い声で話す。
「ポイントってやつがあるんだよ」
「そこを突けばどんなバリアでも破られる」
「そういうことですか」
「そうそう、キャシーの特技だね」
 ネクスンが出て来て話に入って来た。モニターに案山子にしか見えない妙にひょろ長い顔と身体が出ている。
「昔からバリアを貫けるんだよ」
「見極めれば簡単さ」
 キャシーは己の乗艦の艦橋で腕を組み不敵な笑みを浮かべている。
「どんなバリアでもね」
「普通はできないけれどね」
「あたしが普通じゃないっていうのかい?」
「だから特技なんだよ」
 キャシーのそれだというのだ。
「まさにね。ただね」
「ただ?」
「これでネルソン提督は捕虜になるね」
「ああ、大金星だよ」
 キャシーはまた満足している笑みになって言った。艦橋で腕を組んで立ち仁王立ちになってさえいる。その姿はじゃじゃ馬そのものだった。
「やれたよ」
「本当にな。それじゃあな」
「あたしはこれからネルソン提督を捕虜にするからね」
「後は僕に任せろ・・・・・・あっ」
 ネクスンは言おうとしたがここで異変が起こった。
 彼の靴紐が急に切れた。ブチッという音がした。その音を聞いてキャシーも顔を顰めさせた。
「あんた、今は前線に出ない方がいいよ」
「んっ?靴紐が切れただけじゃないか」
「それが問題なんだよ」
 キャシーは知っていた。ネクスンの靴紐が切れた時に何が起こるかを。そしてそれが今だったのだ。
「だからね」
「下がれっていうのかい?」
「さもないととんでもないことになるよ」
「ははは、大丈夫だよ」
 ネクスンは自分の祖国の様に笑ってキャシーに述べた。
「僕は運がいいんだぞ」
「あんたは生きられてもね」
「安心してくれ。何があっても平気さ」
 ネクスンはキャシーが止めるのも聞かず前に出た。すると。
 そこにエイリス軍の反撃が来た。イギリスはネクスンのその艦隊を見て全軍に告げた。 
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