ドリトル先生と牛女
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第七幕その二
「僕は行ってみたいんだ」
「それで岐阜県にもだね」
「行きたいのね」
「先生にとしても」
「そうなんだ、名古屋にもね」
この街にもというのです。
「そう思っているよ」
「名古屋だね」
「あそこも凄い街らしいね」
「いつも賑わっていて」
「世界的に有名な工業地帯の中心地でもあるし」
「中京工業地帯だね、名古屋は工業も盛んだしね」
このこともあってというのです。
「見ていきたいよ。食べものも美味しいし」
「そうそう、名古屋ってそっちも有名よね」
「食べものについても」
「きし麺とか味噌カツとか味噌煮込みうどんとか」
「名古屋コーチンもあるし」
「海老フライもういろうもあるね」
皆はその名古屋の食べものを挙げていきます。
「モーニングもあるし」
「パスタも有名だね」
「物凄い食文化ね」
「大阪もいいけれど」
「そちらも注目しているよ」
先生としてはです。
そして牛乳を飲んで言いました。
「あまりにも美味しくて幾らでも飲めるね」
「牛乳もイギリスのものと味が違うね」
「そうよね」
チープサイドの家族も飲んでから言います。
「飲んでいるとわかるわね」
「どちらも飲むとね」
「これもあれかしら」
ガブガブはこう言いました。
「牧草とお水の関係かしら」
「牛さん達が食べて飲むものがどうか」
トートーも言います。
「それ次第で牛乳の味も違うのね」
「日本とイギリスでは土も違うからね」
ポリネシアはこのことを指摘しました。
「本当にね」
「同じ生きものでも育てられ方と飲んで食べるもので違う」
「僕達もそうだしね」
オシツオサレツは二つのあ田案で言いました。
「それで牛さんも違っていて」
「牛乳もだね」
「紅茶も味が違うし」
老馬は先生が大好きなこの飲みもののお話もしました。
「あれはお水が大きいね」
「何から何まで違うね」
ホワイティの口調はしみじみとしたものでした。
「イギリスと日本だと」
「同じものの筈なのに」
チーチーの口調もしみじみとしたものでした。
「味が違うなんてね」
「考えてみれば凄いことだよ」
ジップも言いました。
「牛乳一つ取ってもね」
「こんなに美味しいなら」
ダブダブは誰よりも美味しそうに飲みながら言いました。
「幾らでも飲めるよ」
「そうだね、日本人が普通に牛乳を飲む様になったのは明治からだけれど」
先生は日本の歴史のお話もしました。
「こんなに美味しい牛乳を生み出せるんだよね」
「日本の酪農家の人達の努力の賜物だね」
「そして食品会社の人達も」
「皆頑張ってね」
「この味ね」
「うん、ただね」
ここでこうも言う先生でした。
「ある料理漫画で紙パックで高温で瞬時に殺菌することがどうとか言ってたれど」
「またあの漫画だね」
「本当にあの漫画は問題しかないわね」
「読んだら駄目になりそうな漫画だね」
「鵜呑みにしたら駄目ね」
「うん、皆がすぐに沢山の牛乳を飲む」
先生はこの現実を指摘しました。
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