レーヴァティン
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第百七十七話 七尾城攻めその九
「織田作之助の猿飛佐助もだしな」
「あれも確かに」
「忍者が出て空を飛ぶ」
「仙人も出て来て」
「愉快な活劇だ」
それになるというのだ。
「そしてファンタジーだ」
「そうなるでござるな」
「そして宮沢賢治もな」
英雄は今度はこの偉大な童話作家にして詩人の名前を出した、その短い生涯に多くの名作を残している。
「風の又三郎もな」
「あれは完全にファンタジーでござるな」
「銀河鉄道の夜もだな」
「確かに」
「そうして読んでいる、そして歩いて食ってもな」
「文学を楽しむでござるか」
「そうする、だから俺はあのカレーが好きでだ」
難波の自由軒のそのカレーがというのだ。
「今度食って来る」
「そして善哉もでござるな」
「食って来る」
こちらもというのだ。
「そうしてくる」
「あちらの世界で」
「是非な、そして今はな」
「こちらの世界で」
「攻め続けてだ」
そうしてというのだ。
「勝つ」
「七尾城を攻め落とす」
「敵が降らないならな」
「徹底的に攻めて」
「そうする、城を更地にしてもな」
「いいでござるな」
「そうだ」
まさにというのだ。
「戦ならな」
「それを行うのなら」
「時には徹底的にだ」
その様にというのだ。
「攻めてな」
「そうしてでござるな」
「勝つ場合もある、そしてだ」
「今回は」
「おそらくそうした時だ」
徹底的に戦う時だというのだ。
「まさに」
「だからでござるな」
「もうな」
それこそというのだ。
「七尾城を瓦礫の山にしてもだ」
「勝つでござるな」
「そうする、敵が降らないのなら」
「最後の一兵まで戦うのなら」
「それならだ」
まさにというのだ。
「こちらも戦う」
「では」
「術による攻撃とだ」
そしてというのだ。
「砲撃、空からの爆撃もな」
「行って」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「戦っていく」
「わかったでござる」
「では攻め続ける」
こう言ってだった。
英雄は幕府の軍勢を攻め続けた、そうして七尾城を英雄の言葉通りに瓦礫の山にさえしていった。そうして。
遂に本丸山の頂上にある天守閣もだった。
攻撃で崩れ落ちた、英雄はその天守閣を見て言った。
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