八条学園騒動記
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第五百八十五話 徹底してその五
「逆にです」
「否定されましたね」
「皮肉なことに」
ロシュフォール先生は淡々と述べた。
「そうなりました」
「そのことを思うと」
「無神論者はです」
「ロシュフォール先生としては」
「肯定出来ません、私は人類がドードー鳥と再会出来てです」
自分が言う神の配剤によってだ。
「素晴らしいと思います」
「地球以外の惑星にいて」
「はい、恐竜もいますね」
「星によっては」
「カンブリア紀の生物達も」
アノマロカリス達もというのだ。
「いますね」
「そうですね」
「これもまたです」
「神々の配剤ですね」
「宇宙に出た人類への」
そうだというのだ。
「私はそう思います」
「地球での罪がですか」
「宇宙で償いの機会を用意してもらったのです」
神々にというのだ。
「そうして頂いたのです」
「そうですか」
「これがわからないことは」
ロシュフォール先生は難しい顔で話した。
「非常に残念なことです」
「神を信じないで」
「私はわからないのです」
「何がでしょうか」
「神を信じないで己の力を信じても」
それでもというのだ。
「その様な小さな力で何が出来るか」
「そのことがですか」
「わかりません、また人の力で出来ることはです」
それはというと。
「非常に小さいですね」
「確かに」
この先生もそうだと頷いた。
「人は何処までいっても人であり」
「それで、ですね」
「その力もです」
これもというのだ。
「小さなもので」
「それで、ですね」
「出来ることは限られ人より上の存在をいないとすると」
「人は傲慢になりますね」
「万能の存在と思えば」
それこそというのだ。
「奢り昂ぶり」
「そうしてですね」
「過ちを犯します」
「教唆主義者達の様に」
「はい」
まさにというのだ。
「そもそも神とてかなりの高位でないと万能ではありません」
「アッラーの様な」
「それはイスラムの世界です」
「イスラム独特ですね」
「同じ一神教ですが」
それでもというのだ。
「ユダヤ教やキリスト教の神よりもです」
「イスラムの神の力は強いですね」
「まさに絶対のもので」
「万能ですね」
「そうした神もいますが大抵の神もです」
人より遥かに高位の存在であってもというのだ。
「万能ではないですから」
「だから人が、ですね」
「万能の筈がないです、そして信じるものが自分の力だけなら」
ロシュフォール先生はさらに話した、そこにはこの先生が見ているものがそこに確かに存在していた。
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