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新オズのつぎはぎ娘

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第十二幕その六

「特に乗ってくれる人がいたら」
「とんでもなく速く飛べるよ」
「それならだよ」
 ここでリンドバーグさんが言ってきました。
「僕が乗る人になってね」
「それでだね」
「ディーンさんのところに僕と一緒に行ってくれるんだね」
「そうしようか」
 こう言うのでした。
「今から」
「それならね」
 ドロシーはリンドバーグさんの提案を受けて言いました。
「ディーンさんの詳しい居場所を言うから」
「そしてだね」
「今から僕達はそこに向かえばいいね」
「そうしましょう、バニャンさんも凄く速く行けるからお願い出来るし木挽きの馬も移動は凄く速いけれれど」
 それでもとです、ドロシーは言うのでした。
「やっぱりね」
「うん、移動はお空の方がいいね」
「陸地はどうしても障害があるけれどね」
 ピーターがドロシーのその言葉に応えます。
「お空には何もないから」
「どんどん飛んでいけるからね」
「お空の方がいいから」
 だからだというのです。
「ここはピーターとリンドバーグさんにお願いするわ」
「ではピーター君、今すぐに行こう」
 リンドバーグさんはドロシーの言葉を受けてピーターに言いました。
「そうしよう」
「うん、じゃあまずはお庭に出よう」
「そこで元の大きさに戻るからね」
「そしてね」
「すぐに行こうね」
 ピーターも応えてでした、リンドバーグさんと一緒にお庭に出て元の大きさに戻るとそこからすぐにでした。
 リンドバーグさんを背中に乗せて飛び立ちました、そしてあっという間に姿が消え去ったと思ったらです。
 すぐに戻ってきました、ジョージ達五人はその速さに仰天しました。
「えっ、もう!?」
「もう戻ってきたんだ」
「今行ったと思ったら」
「まだ三分も経っていないんじゃないかしら」
「本当に速いわね」
「だから僕達ドラゴンの飛ぶ速さは凄いんだ」
「特に背中にパイロットの人を乗せているとそうなるんだ」
 ピーターは驚く五人に二つの頭を笑顔にさせて答えました。
「だからだよ」
「こうして一瞬で戻ってこられたんだ」
「勿論リンドバーグさんも一緒だよ」
「ディーンさんもね」
「よし、戻ってきたね」
 リンドバーグさんがピーターの背中から出てきて言ってきました。
「速く戻れて何よりだよ」
「本当にすぐに着いたね」
 ここで、でした。ピーターの背中からもう一人の人が降りましたが。
 すらりとした長身にジーンズ、嘘みたいに整ったお顔立ちに見事なリーゼントの人が出て来ました。その人こそです。
 ジェームス=ディーンさんでした、五人はディーンさんを見て言いました。
「はじめまして」
「まさかディーンさんにもお会い出来るなんて」
「オズの国に来られているんですね」
「そして今こうしてですね」
「私達と一緒に」
「はじめまして」
 ディーンさんも五人に笑顔で応えます。
「僕がジェームス=ディーンだよ」
「はい、何か本当に」
 ジョージがディーンさんを見上げて言います。
「オズの国にいると」
「そう、外の世界にいた人達もね」
「オズの国に来ることが出来て」
「こうして会えるんだよ」
「そうですよね」
「だからボームさんもいて」
 ずっとオズの国のことを皆に紹介してくれていたこの人もです。 
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