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転生とらぶる

作者:青竹
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スーパーロボット大戦OGs
  0024話

 格納庫の中は思っていたよりも広かった。
 シャドウミラー1部隊で使ってるからそう感じるのかもしれないが、10機前後の機体数しかないのでがらんとしているように見える。
 ちなみに現在は10機前後だが、部隊規模が大きくなればその分機体数も多くなる予定だ。

「それで、どの機体を使うの?」
「そうだな……ん? ガーリオンもあるのか。珍しいな」

 この世界の連邦軍ではあちらの世界と違い、量産機は殆どがゲシュペンストMk-Ⅱとなっている。それだけにガーリオンは結構なレア物となる。

「そうね。確かに珍しいけど、性能はそう悪くは無いわよ。これにする?」
「いや、どうもリオン系は脆い感じがしてな」

 原作を知ってる為か、リオン系はどうしても脆い印象が拭えない。
 格納庫に並んでいる機体を順に見ていくと、ふと目に入った物があった。
 青色が基本色となっている機体で、その印象はどこかこの世界では全く知られていないガンダムを思わせる。そして1番特徴的なのは、その肩に装備された6機のソードブレイカー。

「レモン、あのアシュセイヴァーはソードブレイカーを装備しているって事は、量産型じゃなくて指揮官機の方か?」
「あら、お目が高い」

 嬉しそうなレモンの声を聞きながら、疑問に思う。
 確かに俺はシャドウミラーの兵器として量産型じゃなく指揮官型のアシュセイヴァーを使用する事をヴィンデルに上申した。
 だが、その時は予算を理由に全機量産型で揃えるという話になっていたと思うんだが。

「あら? もしかして聞いてないの?」

 考え込んでいた俺を見て、不思議そうにレモンが尋ねて来る。

「何がだ?」
「だから、指揮官型アシュセイヴァーがここにある理由。アクセルは念動力を使えるのでしょう? つまりはT-LINKシステムを使えるという事よね? あのアシュセイヴァーはT-LINKシステムで強化する為の実験機という意味合いもあるのよ?」
「実験機?」
「ええ。私も詳しくは知らないのだけど、T-LINKシステムを装備した機体で作られた特殊チームがあるんでしょう? その部隊ではソードブレイカーのような武器をT-LINKシステムでコントロールしてかなり精密なオールレンジ攻撃を行えるそうよ」

 もっとも、現在のアシュセイヴァーは改造していないノーマル機だけど、と続ける。
 R-3のストライクシールドか。
 だが、アヤ・コバヤシは特脳研で見た通りパイロットをやるどころか脳みそだけの状態になってシリンダーに浮かんでいた。
 そうなると、アヤ以外の念動力者がSRXチームでR-3のパイロットをやっているのか。

「そうだな。じゃあ折角だから俺はあのアシュセイヴァーを使わせて貰う」
「分かったわ。じゃあ手続きの方はしておくわね」

 早速手続きをしているのか、近くにあるコンピュータに素早く何かを打ち込んでいく。

「これでOK。後は、そうね。ちょっと聞きたい事があるんだけどもう少し付き合って貰っていいかしら?」
「構わないが、何だ?」
「焦らさなくてもいいじゃない。そもそも私がこの部隊に呼ばれた理由を忘れたの?」

 レモンがこの部隊に呼ばれた理由?
 元々招集予定だった? T-LINKシステムの開発?
 ……あぁ。

「時流エンジンか」

 俺の中では、既に時流エンジンはあちらでエクサランスに開発されるという認識だったのですっかり忘れていた。

「その様子じゃ忘れてたのね?」

 咎めるような視線を向けられるが、その瞳の中にはどこか悪戯っぽい光が見て取れる。

「興味津々の所を悪いが、恐らく時流エンジン搭載機は開発者側で作る事になると思う。……まぁ、資金援助している身なんだし、サンプルとしていくつかもらう事は出来るかも知れないが」
「今はそれで十分。凄く興味をそそられるのよね。ヴィンデルから時流エンジンの話を聞いて、フェル博士の論文を読ませて貰ったのだけど本当の意味でこの時流エンジンが完成したら時間移動も夢じゃ無くなるわ」
「確かにモントーヤ博士なんかは、そのタイムマシンを目指して時流エンジンを開発していたようなものだしな」

 ぽつりと呟いたその台詞に、レモンが食いついてくる。

「アクセル、貴男モントーヤ博士とも交流があるの? ヴィンデルからはフェル博士と手紙のやりとりをしていたと聞いているけど」
「そのフェル博士の葬式で面識を得てな。それ以来メールや通信なんかで時々やりとりしている」
「面白いわね。ちょっと私の研究室に来ない? 時流エンジンについての話をもう少し聞かせて欲しいのだけれど」

 開発・整備を担当する技術班の責任者であるレモンだが、その本質は科学者だ。研究室くらいは持っていてもおかしくは無いんだろう。

「俺としては構わない」
「そ。じゃあ行きましょ。格納庫からはちょっと離れた所に研究室として使える部屋を用意して貰ったから。まだ到着したばかりであまり片付いていないんだけどね」

 苦笑しながら格納庫を出て行くレモンの後を付いていく。
 格納庫から歩いて10分程の場所にレモンの研究室はあった。
 IDを認識させたレモンの後に続き研究室に入ってみると、1番最初に目に飛び込んできたのは2m程の大きさのシリンダーが大量に並べられている光景だった。

「これは……」

 シリンダーの中には何らかの液体が満ちていて、その中には人間の形をしたものが入っている。
 特脳研でアヤの脳みそを見た時に感じた不快感が湧いてこないのは、原作知識でWナンバーズだというのを知っているからか、はたまた脳みそだけだったアヤと違いきちんと人の形をしているからか。
 こうして見る限りでは、ここで製造されているのは全てがナンバーズではない、いわゆる量産型Wのようだ。
 この技術で、いずれウォーダン・ユミルやエキドナ・イーサッキ、そしてラミア・ラヴレスがこの世に生を受けるのだろう。
 いずれ起こる確実な未来に想いを馳せていた俺は、思わずその単語を口に出す。

「Wナンバーズ」
「え?」

 思わず呟いたその単語にレモンが反応する。
 ちぃっ、しまった。シャドウミラーの時といい、どうしてこうも迂闊なんだ俺は!

「ねぇ、アクセル? 今何て言ったのかしら?」

 その美貌に笑みを浮かべつつ尋ねてくるレモンだが、その目は全く笑っていない。獲物を見定めた肉食獣のような雰囲気だ。

「いや、ヴィンデルにそういう研究をしていると聞いていてな。これがそれだと思ったんだ」
「へぇ、ヴィンデルに、ねぇ」
「ああ、間違い無い」

 取りあえず、勢いに任せて誤魔化すしか無い。無いのだが、その儚い希望も次のレモンの言葉で無残に砕け散ってしまう。

「確かにヴィンデルは私が人造人間の研究をしているのは知っているわ。でもWナンバーズという単語は教えていないのだけれど」

 ネズミをいたぶる猫はこういう顔をしているのだろう。先程よりもより攻撃的な笑みを浮かべつつ、こちらを眺めている。
 墓穴を掘ったネズミの身としては、どうするべきか。

「ヴィンデルだって、自分がスカウトする人材の研究くらいは調べていてもおかしくはないと思うが?」
「確かにそうかもしれないけど、そうすると先程からの貴男の不自然な言動には説明がつかないわよね?」

 どうする? ここでレモンの口を封じる?
 馬鹿な。シャドウミラーの生命線であるレモンを失ったら、それこそあちらの世界に転移するまでもなく反乱の失敗で捕まってしまうだろう。
 そしてキョウスケに感染したアインストに地球ごと滅ぼされるのか?
 冗談じゃない。

「……しょうがない、か」

 溜息一つ。

「あら? 観念したの?」

 不思議そうなレモンの顔を見つつ、覚悟を決める。

「そうだな、まさかこんな所でドジを踏んでしまうとはな。完全に俺のミスだ」
「へぇ。じゃあ何で貴男が私の研究の事を知っていたのか、話してもらえるのかしら?」
「ああ。ミスってしまった以上はしょうがない。ただ、なるべく人目につきたくない。どこかいい場所を知らないか?」
「なら、ここでいいじゃない。忘れたの、ここは私の研究室よ? 私の許可が無ければ入って来れる人はいない」

 あぁ、そう言えばそうだったな。
 そんな一目瞭然の事を忘れるとは、余程俺は自分のポカミスに焦っていたらしい。

「分かった。ただ、ちょっと時間が掛かるが構わないか?」
「ええ、構わないわ。シャドウミラー隊としての訓練も明日からだし、これからの予定も無い事は無いけどアクセルの話の方が余程重要そうだし」
「そうか。じゃあ、せめてどこかに座って話そう。後は俺の口を滑りやすくする為のお茶か何かがあれば完璧なんだが」

 こうなってしまった以上はしょうがない。幸い、レモンは科学者らしく好奇心が旺盛なタイプだ。上手く話を持って行けばこちらの不利益になるような真似は多分しないだろう。
 それでももし、ヴィンデルに知らせるとなると……最悪の未来と現状での絶望。どっちがいいのやら。 
 

 
後書き
LV:9
PP:35
格闘:142
射撃:160
技量:152
防御:149
回避:177
命中:199
SP:214
エースボーナス:不明
成長タイプ:万能・特殊
空:A
陸:S
海:B
宇:A
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   ???
   ???
   ???
   ???

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.7
    ???
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    ???
    ???
    ???
    ???
    ???

撃墜数:5 
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