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ドリトル先生と琵琶湖の鯰

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第三幕その一

                第三幕  滋賀県に着いて
 先生と動物の皆は田中さん達水族館の人達と一緒に滋賀県に来ました、神戸から電車でまずはです。
 大津市に来ました、動物の皆は到着するとすぐに先生に尋ねました。
「ここが、だよね」
「昔都があった場所だよね」
「日本の首都だったんだよね」
「その街だよね」
「そうだよ、ここがね」
 実際にとです、先生は皆に答えました。
「大津市で都があった場所だよ」
「そうだよね」
「けれど何ていうかね」
「そんな雰囲気ないね」
「どうもね」
「日本の首都だったとか」
「そんな感じじゃないよ」
 皆は大津市を見回してこう言いました。
「普通の街?」
「日本によくあるね」
「そうした街でね」
「別に何もないよ」
「特別な雰囲気はないよ」
「都といっても千数百年前だからね」 
 先生は皆に笑顔で答えました。
「七世紀のことだから」
「七世紀ってね」
「イギリスがまだ国として形成されるかどうかって時で」
「物凄い昔じゃない」
「大昔のことだよ」
「そうだよ、そんな昔のことだからね」
 それでというのです。
「名残もないことはね」
「当然なんだね」
「そうしたことも」
「都だった場所に思えなくても」
「それでも」
「そうだよ、だからね」 
 それでというのです。
「そのことは当然のことだよ」
「成程ね」
「じゃあこれからはね」
「その首都だった場所に行って」
「それで学問に励むんだね」
「そうするつもりだよ、神社にも行くよ」
 そちらにもというのです。
「これからね」
「ああ、神道のね」
「そちらに行くんだね」
「そうするんだね」
「そうするよ、ただその前に」
 先生はまた皆に言いました。
「田中さん達と打ち合わせをするよ」
「あっ、そのことだね」
「琵琶湖のことだね」
「琵琶湖の方のことだね」
「そちらのお話をするんだね」
「そうだよ、皆は僕と一緒にいるけれど」 
 それでもというのです。
「少し待っていてね」
「うん、じゃあね」
「それならだね」
「まずは仕事のお話をして」
「それからだね」
「都の跡に行って」
 そしてというのです。
「それからだよ」
「神社にも行く」
「そうするのね」
「これから」
「そうするよ、あとこれまでお話した通りにね」 
 こうも言う先生でした。
「安土城や小谷城、佐和山城の跡にも行くし」
「彦根城だね」
「あのお城にも行くね」
「そうするんだね」
「うん、そうするよ」 
 こう言うのでした。
「いいね」
「それじゃあね」
「そのことも楽しみにしているよ」
「色々なお城に行くことも」
「そのこともね」
「是非ね」
 先生は笑顔で言ってでした。 
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