新オズのつぎはぎ娘
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第二幕その七
「楽しんでね」
「そうしてね」
「皆でそっちに行こうか」
ここで、です。トトは皆に提案しました。
「これからね」
「ええ、そうしましょう」
ドロシーはトトのその言葉に笑顔で応えました。
「これからね」
「そうしようね」
「うん、それでつぎはぎ娘の踊りを見ようね」
「ジャックの踊りもね」
「そういえばジャックも」
ここでジョージが言いました。
「踊るね」
「というか他の皆もね」
カルロスはジョージの言葉に応えました。
「踊るの好きだから」
「かかしさんも樵さんも踊るし」
神宝は二人を見てさらに言います。
「臆病ライオンも腹ペコタイガーも」
「オズマ姫も色々なダンスが凄く上手だし」
ここで言ったのはナターシャでした。
「本当に皆踊るの好きな国ね」
「オズの国は皆ダンスが好きなのね」
ナターシャも言います。
「つまりは」
「そうよ、オズの国は皆歌と踊りが好きなのよ」
つぎはぎ娘が五人に応えます。
「そうなのよ」
「そうだよね」
「オズの国の特徴の一つだね」
「そうだよね」
「それでここにいる皆も好きで」
「この村も」
「そうよ、それでオズの国で一番踊りが好きなのは」
それは誰かといいますと。
「あたしなのよ」
「それでだね」
「藤娘踊るわよ」
「そうするんだね、ただ」
ここでジョージはつぎはぎ娘に尋ねました。
「君藤娘踊ったことあるの?」
「ないわよ」
はっきりとした返事でした。
「一度もね」
「そうなんだ」
「けれど踊ったことがなくてもね」
それでもというのです。
「踊ったら駄目っていうのはないでしょ」
「それはね」
そうだとです、ジョージはつぎはぎ娘に答えました。
「ないよ」
「そうでしょ、それにチャレンジしてね」
「はじめてのことでも」
「楽しむのもいいでしょ」
「チャレンジだね」
「人間誰でも最初は真っ白でしょ」
つぎはぎ娘はこうも言いました。
「何もやってないでしょ」
「そう言われると」
「それはね」
「その通りだね」
「皆最初は何もしてなくて」
「全部やることははじめてからよね」
「そうでしょ、藤娘をやったことがなくても」
それでもというのです。
「それでもね」
「はじめることだね」
「まずは」
「やることははじめてでも」
「それでもなのね」
「それを楽しむことなのね」
「そうよ、楽しめばいいのよ」
それをというのです。
「はじめてすることをね」
「ううん、だからなんだ」
「つぎはぎ娘も藤娘を踊るんだ」
「はじめてだけれど」
「それを楽しむ」
「そうして踊るのね」
「そうよ、それでね」
さらにお話するつぎはぎ娘でした。
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