ドリトル先生と琵琶湖の鯰
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第二幕その十二
「自分達を守ろうともしない政府にはね」
「そういうことだね」
「そしてその国は終わる」
「そうなるんだね」
「だから僕はそうした人達はよくないと言うし」
自分が正しいのだから暴走してもいいと言う人達はというのです。
「そこに悪意が入っているならね」
「絶対にあってはならない」
「若しそんな人達がいれば否定して」
「そして何かするなら法律だっていうんだね」
「そのうえで若し彼等が実際に行動に移して放置するならね」
その場合はというのです。
「その場所は終わってしまうと言うんだよ」
「成程ね」
「そこまで考えるのは流石先生だね」
「先生は法学者でもあるしね」
「法律のことも知っているし」
「そう、法律は確かなものであるべきで守るべきものでもある」
先生はとても理知的なお顔で言いました。
「そういうものなんだよ」
「そうだよね」
「そんな人達が水族館に何かしようものなら」
「否定すべきだね」
「そうだよね」
「そう、法律でね。僕は話し合いで通じたら最善だと考えているけれど」
それでもというのです。
「本当に残念なことにね」
「そんな人もいるから」
「もうそうした人にはね」
「法律しかないね」
「そして警察だね」
「そうだよ、まあ今のところそんな人達は直接こちらには来ていないよ」
八条学園の中の水族館にはです。
「だから安心していいよ」
「今のところないなら」
「それならだね」
「そうした人達が来た時のことで」
「その時にどうするかで」
「今のところはね」
「そうだよ、じゃあ晩ご飯の後はお風呂に入って」
先生は微笑んであらためて言いました。
「飲もうかな」
「今日は何を飲まれますか?」
「日本酒にしようかな」
先生はトミーに笑顔で答えました。
「そちらにしようかな」
「日本酒ですか」
「うん、琵琶湖のお話をしてるとね」
「滋賀県のお酒が飲みたくなったんですか」
「今うちには滋賀県のお酒はないけれどね」
それでもというのです。
「そうしたお話をしていると」
「それならですか」
「せめてと思ってね」
「琵琶湖は日本にあるからですね」
「日本酒と思ってね」
それでというのです。
「そちらにしたいけれどいいかな」
「はい、おつまみは何にしますか?」
「何があるかな」
「梅干しと枝豆があります」
「じゃあどちらもいいかな」
「はい、すぐに持って来ますね」
「織田信長さんは飲めなかったけれど僕は飲めるからね」
だからだというのです。
「楽しませてもらうよ」
「わかりました、それじゃあ」
「そしてね」
先生はさらに言いました。
「今日もぐっすりと寝るよ」
「飲まれた後で、ですね」
「そうさせてもらうよ」
「わかりました、それじゃあ」
「はい、持って来ますね」
早速一升瓶と杯それに梅干しと枝豆が持って来られてです。先生はこの日も飲んで楽しみました。そうして飲みながらも皆と楽しくお話をしました。
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