| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ドリトル先生と琵琶湖の鯰

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二幕その九

「少なくとも学問的には問題ありません」
「学問的にはですか」
「中にはそれでも納得せずにです」
「行動に移す人もいますね」
「最近動物保護団体やヴィーガンの人達でも目立ちますね」
 先生は田中さんに曇ったお顔でさらにお話しました。
「発言だけでなく行動も極端なものになる人が」
「テロさえ行いますね」
「そうした人もいて」
 それでというのです。
「気をつけないといけないです」
「こうした人達にはですか」
「もう法律そして警察の問題です」
「学問ではなく」
「はい、世の中話し合いが通じない人もです」
 とても無念そうにです、先生は言いました。
「いるので」
「今お話している様に」
「そうした人達にはです」
「法律や警察ですね」
「幾ら正しいと自分が思っていても」
 そうであってもというのです。
「それが正しいとは限らず暴走すれば」
「それで、ですか」
「もう正しくないのですから」
 暴走した時点でというのです。
「ですから」
「暴走し行動に出る人にはですね」
「残念ですが学問での話し合いではなく」
「法律や警察ですね」
「そうしたもので対処するしかないです」
「そうですか」
「僕は暴力は否定しています」
 それは断じてです。
「ですから暴力に訴える人もです」
「否定していて」
「その暴力も振るわせない様にして若し振るえば」
 その時はというのです。
「暴力で対するのではなくです」
「法律ですか」
「そして警察で対処すべきと考えています」
「そういうことですね」
「若し暴走しても正しいことをしている人がいるとすれば」
 今度はです、先生は悲しいお顔になって言いました。
「もうその人は正しくなく」
「間違っていますか」
「そうです、邪悪になっているかも知れません」
 正しいどころかというのです。
「そこに品性がなく自分と意見が違う相手を全否定するなら」
「もう、ですね」
「邪悪な何かになっている可能性がより高いです」
「そしてその何かがですか」
「極端な行動に出ることもです」
「有り得ますか」
「はい」 
 実際にというのです。
「僕はそうした人達にならない様に心掛けているつもりです」
「否定されていますね」
「そうです、ですから動物園や水族館についても」
「あっていいとですね」
「考えています、否定している人達はおおむねです」
「先生が今言われたことがわかっていない」
「そうした人達で容易に極論に向かい」
 そしてというのです。
「声高に主張しますが」
「論理的、学問的に反論をし」
「それでも無理な時や法律や警察です」
「そうしたもので対処すればいいですね」
「警察は法律でコントロールされていますね」
「日本では特に」
「だからいいのです、自警団とは違います」
 先生はこの人達についてはこう言いました。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧