ドリトル先生と琵琶湖の鯰
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第二幕その四
「そうだね」
「その辺りイギリス、イングランドと違うよ」
「先生のお国はずっと首都はロンドンだからね」
王子もこう言います。
「基本的に」
「もうロンドン以外の首都はね」
「ちょっとイングランドでは考えられないかな」
「歴史的にもね」
「そうだね」
「そのイングランド、イギリスと違ってね」
「日本は歴史によって首都が変わっている一面もあるんだね」
ここで、です。王子はこうも言いました。
「千年の間京都が首都でも」
「そうだよ、平安京がね」
「首都でもだね」
「明日香から大津に移ったり」
「難波とか移ったり」
「平城京に落ち着く前後もね」
この時もというのです。
「移ったりしているよ」
「それで平安京になったね」
「桓武帝の時にね」
「本当に色々移ったね」
「そう、そしてね」
そのうえでというのです。
「それは歴史にある通りだよ」
「中々面白い首都の移転の歴史だね」
「そのことも学べるし」
大津宮跡に行ってというのです。
「そのこともね」
「先生は楽しみなんだね」
「そうなんだ」
実際にとです、先生は王子に答えました。
「歴史的には飛鳥時代、戦国時代、江戸時代を主に学べるよ」
「江戸時代もなんだ」
「だって彦根城は井伊家のお城だからね」
「あっ、幕末の」
井伊家と聞いて王子はすぐに言いました。
「大老の」
「井伊直弼さんのお城だよ」
「そうだったね」
「さっき頼朝さんの名前を出したけれどね」
「この人の評判も悪いね」
「評判の悪さではね」
それこそとです、先生は王子にお話しました。
「日本の歴史では双璧かも知れないよ」
「嫌な双璧だね」
「実際に人気がないからね」
源頼朝さんも井伊直弼さんもというのです。
「そう言うんだ」
「そういうことだね」
「ただ井伊直弼さんは彦根では評価が高いよ」
「地元ではだね」
「流石にね」
そうなっているというのです。
「あちらではね」
「そうなんだね」
「その彦根城にも行きたいね」
「あの、先生」
ダブダブが先生にここで聞いてきました。
「滋賀県も地域多くない?」
「そういえばそうだね」
「彦根とか大津とかね」
チープサイドの家族も言います。
「草津とか」
「佐和山とかもそうだし」
「何か同じ県に幾つも地域があるのって」
トートーは滋賀県以外のこともお話しました。
「日本の特色かな」
「同じ県内でも地域によって違ったりするわよね」
ポリネシアはトートーに応えて言いました。
「今私達がいる兵庫県でも」
「神戸に姫路、西宮に赤穂とあって」
チーチーはさらに言います。
「明石市や三木市もあるけれど」
「同じ県内でここまで違うのってなってるよ」
ジップも言うのでした。
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