ドリトル先生と琵琶湖の鯰
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第一幕その二
「琵琶湖の様な湖はないですか」
「はい、あそこまで大きな湖は」
「そうなんですね、イギリスの湖といえば」
「それは」
「僕はすぐにネス湖を思い浮かべますが」
「ネッシーで」
「ついつい」
先生に笑ってお話しました。
「そうなってしまいます」
「よく言われます、イギリスの湖といいますと」
「まずはですか」
「ネス湖だと」
「やはりネッシーは有名ですね」
「未確認生物の中で最も有名なものの一つですからね」
それだけにというのです。
「やはり」
「左様ですね」
「ですから」
それでというのです。
「湖もです」
「まずはですね」
「ネス湖だとです」
「思われますね」
「はい」
こう言われるというのです。
「僕も来日してから結構ネス湖について聞かれます」
「そしてネッシーについて」
「はい」
この未確認生物についてもというのです。
「むしろこちらの方がです」
「メインですか」
「ネス湖の景色や生態系についての質問もありますが」
「やはりメインはネッシーですね」
「そうなっています」
実際にというのです。
「そのことは」
「やはりネッシーは大きいですか」
「あの知名度は抜群ですから」
先生は笑ってお話しました。
「ですから」
「それで、ですか」
「よく聞かれて答えています」
「では先生はネッシーの正体は何だと思われていますか」
「それは実際に存在するならですね」
「はい、まず実在は」
「僕はいると考えています」
先生は田中さんにはっきりとした声で答えました。
「ネッシーは」
「そうですか」
「はい、ただ」
「ただ、とは」
「ネッシーは恐竜かというと」
よく言われる様にというのです。
「それは疑問です」
「恐竜説が多いですが」
「ネス湖は寒いですから」
「恐竜は爬虫類で恒温動物ですね」
「そう言われていますから」
恐竜が恒温動物か変温動物かは諸説あることは先生も知っています、ですが今はこう答えたのです。
「変温動物かも知れないにしても」
「恒温動物ならですね」
「寒い場所には住めないです」
「スコットランドにありますね、ネス湖は」
「我がイギリスの北にあります」
「だからかなり寒いですね」
「ロンドンも冬はかなり寒いです」
イギリスの首都のこの街もというのです。
「イギリスの南にありますが」
「それでも寒いというのに」
「スコットランドはさらに北にあります」
「それで、ですね」
「かなりの寒さなので」
だからだというのです。
「そこに恒温動物がそうそういるか」
「そのことはですか」
「中々ですか」
「確かとは言えないです」
「そうなのですか」
「ですから恐竜説はです」
ネッシーが恐竜であることはというのです。
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