ドリトル先生の野球
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第十一幕その四
「親会社にとってもね」
「こんないいものはないかもね」
「そういえば楽天も」
トートーは東北のこのチームを思い出しました。
「あのチーム持って親会社凄い宣伝になっていて」
「オーナーの人もはしゃいで経営しているとか」
ポリネシアも言ってきました。
「そう聞いてるわね」
「それだけ球団持つって宣伝になるのね」
ガブガブは成程というお顔になっています。
「毎日それだけで全国に宣伝されるから」
「大阪と神戸をつなぐだけの阪神電鉄も」
「全国区の超メジャー企業だし」
最後にチープサイドの家族がお話します。
「わかるわね」
「どれだけ企業の宣伝にいいのか」
「そうだよ、イメージアップにもなるしね」
その親会社のとです、先生はこうもお話しました。
「だからだよ」
「球団経営はいいものだね」
「親会社の最高の宣伝材料でもあるから」
「持っているだけでいつも日本全土に名前が言われて」
「名前が知られるから」
「これは最高だね、だから本当にね」
先生は皆にさらにお話しました。
「球団を持てたらね」
「軍需産業に進出するよりずっといい」
「そうなのね」
「下手にお金がかかって市場の狭い分野に力入れるより」
「球団経営の方が採算もいいのね」
「多少の赤字すらおつりが来る位だからね」
そこまでの宣伝効果があるからだというのです。
「そうなるよ」
「成程ね」
「よくわかったわ」
「先生の言う通りね」
「それも資本主義のいいところね」
「そうだよ、しかし阪神は」
先生がここでこの名前についてお話することはといいますと。
「関西の五大私鉄では小さい方なんだよね」
「ええと、近鉄に阪急に南海に」
「京阪にね」
「それに阪神だったね」
「八条鉄道は置いておくね」
こちらの企業はというのです。
「ちょっとね」
「そうするんだ」
「そういえばあそこはもう関西だけじゃないし」
「本社関西にあるけれどね」
「昔の国鉄みたいに全国に路線持ってるし」
「また違うね」
「うん、それでこの企業は置いてお話するね」
あえてそうするというのです。
「とにかく阪神の路線面積はね」
「小さい方なのね」
「関西の私鉄の中では」
「そうなのね」
「うん、路線だけでは本当にね」
まさにというのです。
「他の関西の私鉄に後れを取っているかな」
「近鉄なんか凄く広いしね」
「大阪から奈良、京都、名古屋にまで至ってるし」
「あの路線面積は凄いね」
「もうダントツだよ」
「けれどその近鉄と阪神日本全土ではどちらが有名か」
路線面積は近鉄の方が圧倒していてもです。
「わかるね」
「うん、それはね」
「もう言うまでもないわ」
「何といっても阪神」
「この企業よ」
「西武もだね、西武は東京と埼玉をつなぐ路線だけれど」
関東のこの鉄道会社はといいますと。
「やっぱりね」
「そうだよね」
「球団持ってるからね」
「それがいい宣伝になって」
「関西でも知られてるわ」
「それもよくね」
「こうした効果があるから」
だからこそというのです。
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