オズのケーキ
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第十幕その五
「ですから」
「そうね、だからね」
「ロシア人の心にはエルミタージュがあって」
「それがね」
「その心がアメリカに入って」
「そしてね」
そのうえでというのです。
「オズの国はアメリカが反映されるから」
「こうしてですね」
「エルミタージュもあるのよ」
「そういうことですね」
「大阪もあるしね」
ケーキはくすりと笑ってこうも言いました。
「だからよ」
「それで、ですか」
「そう、そしてね」
それにというのでした。
「美術館にもなっているから」
「その中はですね」
「色々な芸術品があるわ」
「一度それも見たいですね」
「そうよね、あとベルサイユ宮殿もあるわよ」
「そちらもですか」
「そうよ、そちらもあるから」
だからだというのです。
「一度ね」
「行ってみてもですね」
「いいと思うわ」
ベルサイユ宮殿にもというのです。
「とても奇麗な場所でしょ」
「凄く大きくて」
「豪華でね」
「そうした場所にもですね」
「オズの国に来たのなら」
そしてオズの国にあるならというのです。
「是非ね」
「じゃあそうさせてもらいます、行く機会があれば」
「そうしてね」
「エルミタージュにも行って」
そしてというのです。
「そしてね」
「ベルサイユにもね」
「行かせてもらいます」
是非という返事でした。
「一度でも」
「そうしてね」
「それでは」
「オズの国には色々な場所があるから」
「本当に色々ですね」
「そう、私はあまり村の外に出ていないけれど」
それでもというのです。
「だからあまりね」
「ご自身ではですか」
「見ていないけれど」
「ご存知なんですね」
「本で読んだりしているから」
「それでご存知で」
「色々な場所がある国なのは知っているわ」
このことはというのです。
「オズの国のね」
「そうですか」
「何処も一度は行ってみたいから」
「機会があればですね」
「行きたいわね」
オズの国のそうしたところにというのです。
「本当に」
「ケーキさんは本当に旅に出る機会が少ないんですね」
「基本村にいるからね」
「だからですね」
「そうした機会は少なくて」
ケーキはナターシャにお話しました。
「残念には思っていないけれど」
「それはどうしてですか?」
「だって機会があれば時々行けるから」
その旅にというのです。
「だからね」
「それで、ですか」
「私は村で家事をすることも好きだし」
このこともあってというのです。
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