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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百八十一話 三人になってその十二

「殉教を想う日じゃなくて」
「勝利をお祝いする日ね」
「そうなるよ」
 コーラン的展開だとだ。
「クリスマスはともかくね」
「面白い宗教よね」
「そうだよね」 
 尚八条学園にはイスラムの礼拝堂、モスクもある。イスラム圏から来ている人も多いからもうけられているのだ。
「あそこは」
「っていうかね」
 詩織さんがここでこう言ってきた。
「あの明るさってね」
「凄いよね」
「もう絶対に勝つっていう」
「それがね」
「いいわね」
「調べてみると」
 イスラム教はだ。
「とても前向きで明るい宗教だよ」
「神様も滅多に怒らないし」
「いい宗教だと思うよ」
「だから一気に勢力が拡がって」
 中近東全体にだ。
「定着しているんだよ」
「そうよね」
「お酒や豚肉も」 
 タブーとされていることもだ。
「実は目標でね」
「アッラーに謝ればいいから」
「ここだけの話でね」 
 見れば僕達が今いる食堂にもアラブ系の人がいる、彫が深くて黒髪と黒い目それに浅黒い肌でそれがわかる。
「皆ポークカレーとかカツカレー食べてるから」
「アッラーに謝罪してね」
「それでアッラーも許してくれるから」
「簡単にね」
「偶像崇拝とかは駄目だけれど」
 もうこれは絶対のタブーだ。
「それ位はね」
「いいのよね」
「あと猫好きだし」
「ムハンマドがそうだったのよね」
「あの人どうもかなりの猫好きで」
 面白いことにそうだったらしい。
「コーランでも猫は粗末にするなってね」
「書いてあるのよね」
「大事にすべきってね」
「ユーモアあるわね」
「若し猫を虐待なんかしたら」
 こんなことをする奴は猫じゃなくて豹でも虐待したらいいと思う、命の保障は全く出来ないがそんなことはどうでもいい。
「イスラムだと大変みたいだよ」
「死刑もあるのね」
「あるかもね」
「そこもいいわね」
「うん、本当にイスラムはいい宗教だよ」
「そうよね」
「この学園に来てムスリムの人も多くて」
 それでとだ、香織さんも言ってきた。
「私もね」
「勉強になるよね」
「ええ」
 実際にとだ、僕に答えてくれた。
「それでかなり親しみ持てる様になったわ」
「お互いの宗教を認め合う」
 そして文化や習慣もだ。
「うちの学園の教育の理念なんだ」
「それで世界中から人が集まってるのね」
「初代理事長さんはそのことを願って創立したんだ」
 この八条学園をだ。
「そうしたんだ」
「そうだったのね」
「キリスト教もイスラム教もね」
 その他のあらゆる宗教もだ。
「お互いを認め合ってね」
「共存共栄していくことね」
「そのことを願って」 
 そして八条グループの企業で働く人達を育てるでもある、もっともこの学園が出来た明治初期は財閥であった。 
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