ドリトル先生の野球
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第九幕その五
「巨人のああした体質とかは考えるべきだよ」
「戦後日本の問題点の凝縮された姿だね」
「巨人っていうチームは」
「それにあたるんだ」
「僕はそう思っているよ」
先生はまた言いました。
「本当にね」
「全くだね」
「じゃあ今巨人が弱いのはあれかな」
「戦後日本の問題点が解消されてきている」
「そういうことかしら」
「そうだと思うよ、じゃあ学校に行って」
そしてというのです。
「後はね」
「研究室のテレビでだね」
「様子を見守るんだね」
「そうするんだね」
「そうしようね」
ドラフトの実況を観ようというのです、そうしたお話を朝にしてでした。
先生は皆と一緒に大学に出勤しました、そして午前中の講義も済ませ午後に、でした。
研究室のテレビを点けました、ここで先生は言いました。
「そういえば研究室でテレビを点けるなんて」
「あっ、珍しいね」
「そういえばね」
「あまりないよね」
「そうだよね」
「そうだね、どうも日本のテレビ番組は僕に合わないからね」
だからだというのです。
「そのこともあってね」
「それで、だよね」
「先生テレビはあまり観ないね」
「そうなってるね」
「特に報道番組はね」
こちらの番組はというのです。
「そうだね」
「偏向してるからだね」
「それも極端に」
「事実を伝えてないから」
「だからだね」
「そうなんだ、事実を伝えないと」
そうしないと、というのです。
「報道番組の意味がないね」
「確かにね」
「その通りだね」
「事実を報道しないと」
「もう報道番組じゃないよ」
「それだけで」
「だからなんだ、それも意図的なものだから」
その偏向はというのです。
「余計にね」
「先生としてはだね」
「観ない」
「そうしてるんだね」
「そうだよ、事実を確かめるなら」
それならというのです。
「もうね」
「ネットだね」
「それがいいんだね」
「それで事実を確かめるべきなんだね」
「そうしているよ、さもないと騙されて」
そうしてというのです。
「色々間違えるからね」
「だからだよね」
「そうしたことはしない」
「テレビの報道番組は観ない」
「そうしているんだね」
「そうしているんだ」
こう皆にお話するのでした。
「僕はね」
「それ凄いよね」
「事実を報道しないって」
「そこまで偏向してるって」
「とんでもないことだよ」
「そのことを見ると」
どうしてもというのです。
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