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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百八十一話 三人になってその三

「なかったよ」
「そうなのね」
「そう、クリスマスもね」
「そんな風で」
「今みたいなクリスマスになるのはずっと後だよ」
「何時頃からかしら」
「高度成長が落ち着いてからみたいだね」
 詩織さんと一緒にカレー、そのご飯とルーを最初からまぶしてあるそれを受取りつつ話した。
「昭和四十年代辺りからかな」
「その頃からなの」
「そう、定着してきて」 
 そしてだ。
「今みたいにね」
「なったのね」
「そうみたいだよ」
「そうだったの」
「そう思うと」
 本当にだ。
「クリスマスは新しいよ」
「日本に定着したのは」
「というかかなりね」
 僕が思うにだ。
「日本独特だね」
「他の国の人皆言うわね」
「誰も教会に行かないってね」
「クリスマスなのにね」
「そう言うわね」
「だって本来はね」 
 日本人の殆どが意識しないことだ。
「クリスマスってキリストの誕生を祝う」
「その日だからね」
「そう、だからね」
 それなのにだ。
「誰も教会に行かないから」
「デートしてパーティーして」
「そんなのだから」
 中には稼ぎ時だと働いている人も多い。
「もうね」
「日本でのクリスマスはね」
「独特だよ」
「本当にそうね」
「誰も教会に行かないかな」
 殆ど誰もだ。
「まさにね」
「そうよね」
「というかキリスト教徒の人が」
 教会はあってもだ。
「物凄く少ないから」
「日本だとね」
「そうした事情もあるから」
「余計になのね」
「教会に行く人もね」 
 実際にというのだ。
「少ないんだよね」
「そうなるのね、やっぱり」
「本当に教会に行く人って少ないよ」
 日本ではだ。
「普段でも」
「クリスマスじゃなくても」
「そしてクリスマスでもね」
「いないのね」
「もうガラガラみたいだよ」
 キリストの誕生日でもだ。
「流石に教会じゃ讃美歌を歌うけれど」
「本当のお祝いをするのね」
「うん、けれどね」
「外ではよね」
「皆教会に行くとか夢にも思わないで」
 それこそ教会を見ても振り向きもしない、それどころか彼女の人がいない人はデートをやっかんでクルシミマスとか言う位だ。
「遊ぶ日だよ」
「そうなってるのは事実ね」
「うん、だから日本のクリスマスはね」
「独特ってことね」
「誰も教会に行かなくて」
 そしてだ。 
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