曇天に哭く修羅
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第三部
旧敵との再会
前書き
原作エピソードをごっそり飛ばします。
黒鋼の屋敷に来客。
一人で留守場をしていた《黒鋼弥以覇》と面を突き合わせて懐かしんでいた。
「72年振りか」
「ほんに久しいのう」
記録には残らない出来事。
歴史の闇に葬られた真実。
黒鋼弥以覇という【鬼神】
そして彼が出逢った漢達。
「親父殿……」
まだ10代の弥以覇は涙を流す。
「これで、良い。今日からは、お前が、黒鋼の当主になるのだ……」
弥以覇は自らの父を斃した。
これにより正式に黒鋼流を継承。
そして名と共に一族の夢も引き継いだ。
[黒鋼が世界最強だという証明]
その為に【邪神大戦】へ身を投じる。
人間も旧支配者も関係ない。
どちらにも味方しなかった。
ただ一人の鬼として、只管に強き者を求め全ての勢力に喧嘩を売り続けていく。
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「富も、名誉も、女も、全て不要。ただオレは、お前に勝ちたい……!」
[魅那風流/みなかぜりゅう]
【剣鬼】
《江神全司》
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「20年だ。20年、待たされた。先代との約束を、今こそ果たしてもらうぞ黒鋼」
[双牙新天流/そうがしんてんりゅう]
【双戟】
《備前雷光》
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「私の生を締め括るには……やはり、君との闘争が相応しい」
旧支配者の眷族。
最強の二文字を欲しいままにした男。
《ガルド・ヴェラ・メギナ》
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「天地崩穿流ッ! 二十六代目《九月院瞬崩》ッ! 参るッッ!!」
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屋敷に来たのは流永/りゅうえい。
二十六代目の瞬崩。
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「弟子を取ったようじゃな流永」
「儂の夢を託した。黒鋼の打倒を」
目を鋭くした弥以覇に流永は語る。
「お主と戦って敗れた後に何人も弟子を取ったが中でも《佐々木青獅》という男はとびっきりの逸材じゃった」
(流永がそこまで言うか)
「とは言っても肉体的、技術的闘争の才は絶無。そん代わりに精神的な才能はこれまでの弟子で一。もうこれより上は無いと言える。【死視刎神/ししふんじん】にも耐え抜き儂の期待を超えよった」
流永は誇らしげ。
九月院に伝わっている死視刎神とは【魔晄/まこう】の循環を弄る術理。
肉体を強制的に成長させられる。
それによって力量も別人のよう。
しかし途轍もない苦痛が襲いくる。
施術されると発狂して死ぬのが当たり前だが苦痛を乗り越えた者は例外なく、流派で最強の使い手を意味する称号【瞬崩】の名を継げた程の効果を持つ。
「生来の貧弱さを死視刎神で補った青獅は日を追う毎に心を完成に近付けとる。儂のように捨てきれなかったせいで負けることは無い。先ずはあの模倣小僧。そして当代の黒鋼も潰したるから覚悟せい」
「そりゃあ楽しみじゃのう」
後書き
弥以覇さんの過去編を見たかった。
_〆(。。)
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