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魔法少女リリカルなのは 小さい頃から時空管理局に勤めていた少年

作者:stk
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出向したくない。

僕は中将からの任務で、機動六課の観察を任せられた。
しかし僕からすると、身内の一人が機動六課に所属しているので、やりづらいのである。
そんなことを言いながらもオーリスさんに、機動六課の前まで送ってもらってしまった。
ちなみに僕が隊長になる予定だった部隊は、強行調査専門部隊。
中将が新たに使った部隊であり、僕が失踪する前から部隊長になるように言われていた部隊である。
「入りたくないな。」
僕は回れ右をして帰ろうとした。
しかしその時に悪夢が起きた。
「おいお前、こんなところでなにやってんだ。」
そこにいたのは、闇の書事件の際に、一番始めに僕の前に現れた守護騎士だった。
「バインド。」
僕は前と同じ手で逃げようとしたが、そうもいかなく、
「喰らうかよ。」
僕のバインドは避けられて、返り討ちにあってしまった。
「ちょっと、僕は准将だぞ。そんな態度をとっていいと思っているのか。」
僕はこの数日で、どれだけ似たセリフを言っただろうか。
しかしこのセリフは彼女には通用しなかった。
「私の上官ははやてだけなんです。」
「二等空佐と准将だとどちらが上か考えろ。」
「そんなこと言ってねーで、とっとと来てください。はやてが待っているんです。」
僕はこのとき思った。
機動六課にはまともな局員がいないことに。
僕は腕をバインドで縛られて、抵抗が出来る状況ではなかった。
「その前にトイレに行かせてください。逃げませんから。」
トイレは仕方ない、と行くことを許してくれた。
こんな初歩的な嘘に引っ掛かるなんて、そんなにすごい部隊ではないのかな?
僕は正直そう思った。
トイレについた僕は解放されて、自由になった。
「バイス、set up.」
『set up.』
僕はバリアジャケットになった。
すぐさま誰かが入ってきた。
入ってきたのは守護騎士ではなく、新人の局員だった。
「准将、ここで魔法を使用すると罰則がありますよ。」
この少年はそう告げた。
確かにミッドチルダでは勝手に魔法を使用してはいけなかった。
「少年、名前と階級は?」
「エリオ・モンディアル。階級は三等陸士です。」
僕は三等陸士の少年が確りと規則を守っていることに感動して、バリアジャケットを解除した。
「なんて言うわけ無いじゃないですか。バインド。」
さっきの感動を返せ。
僕はつい叫びそうになった。
「それでは准将行きますよ。」
「不覚だ。こんなけつの青い少年に騙されるなんて。」

「待っていました。准将がこの部隊に来たということは、私が上司というわけやから、質問にはしっかり答えるんや。」
「めんどくさいです。その前に自己紹介をしておきます。地上本部元ゼスト隊所属、未来・夏村・ハラウオン准将です。出向の理由は、表向きはレジアス中将の報告書通りです。裏は中将に口止めされているので言えませんが、ヒントぐらいは教えたいと思っています。」
僕のセリフに部隊長の狸がくいついた。
「ヒントはなんなんや?」
「それはですね。中将が好きな料理が食堂においてあるかどうか。」
「ヒントではなく答えやん。レジアス中将はそんだけで准将を派遣したんか?」
「嘘に決まっているでしょう。ヒントは、観察です。」
「やっぱりか。それだけで十分や。」
「そうですか。ちなみに僕はなにをすればいいのですか?」
狸は悩んだが、
「緊急時以外は自室待機や。隊社内なら見て回ってもいいで。」
僕は仕事はなくなって嬉しいのだが、暇は何をしようか考えた。
そうすると中将が言っていた部隊の事を思っていた。
「狸さん、僕は他の部隊の事もしないといけないので、抜けることもありますのでその点は承知していてください。」
「その部隊とは?」
「地上本部強行調査専門部隊。そこの部隊長も任されそうなので。」
ミッドチルダにある施設全てに強行調査を行い、ミッドチルダ(地上本部)に害があると判断すると、現行犯逮捕出来る、特別部隊である。
「そんな部隊の隊長を任される人間が、本局の部隊に配属されていいんか?」
「クロノ提督に頼んだところ、すぐにOKをくれました。」
「そんなんでいいんか?」
「とくに問題はありません。僕の用は済みましたので、失礼します。」
僕は部隊長室から出ていこうとすると、狸に止められて、
「闇の書事件の時はお世話になりました。」
「僕はなにもしていません。プログラムを弱らせただけにすぎませんから。」
「それでも助けてもらったことにはかわりありません。」
「僕は逃げ出したんです。プログラムの事を化け物だと思って。そんな僕に感謝する必要はないです。」
「そんなことはないです。」
「この話は終わりにしてください。僕はなにもしていませんから。」
僕は部屋を出てから付け足して、
「責任の重みを感じてみてください。そうすれば地上本部の気持ちもわかるはずです。」
僕はそう言い残し、部隊長室を後にした。

「責任の重みを感じてみてください。そうすれば地上本部の気持ちもわかるはずです。」
未来君は、地上本部の裏を知っている。
私はそう考えたが、追求は出来なかった。
「責任の重みを感じてみてくださいか。」
私はその言葉の意味を探した。


「失礼します。」
僕は機動六課を抜け出して、地上本部にある、中将に会いに来ていた。
「もうクビになったのか。」
「そうではないです。機動六課の仕事が少なくて暇なものですから、仕事を増やすために仕事をもらいに来たんですよ。」
「それでは前から言ってあった部隊の隊長を。」
「了解しました。」
中将は驚いていた。
今まで僕が反対していた隊長職につくことを了解したのだからしょうがないと言えばしょうがないのだが、
「本当にいいのか?」
「もちろんです。自分でいったのにどうしたのですか?」
「それはそうだろう、君が部隊長になることを認めたんだ。」
「そんなにですか。それで部隊の人数は?」
「50人だ。現部隊長代理を呼ぶから待っていろ。」
中将がオーリスに指示を出して、連絡を取らせた。
「ちなみに部隊長代理の階級とランクは?」
「リカ・オオカリ二等陸佐、魔導士ランクはAAA。リミッターの解除権限はおまえに任せる。」
「了解しました。隊舎はどこですが?」
「それはリカ二佐に聞けばいいだろう。」
「そうですね。それと部隊の平均ランクは?」
「地上本部では珍しいAランクだ。」
地上本部のなかでもで強いのではないかと思った。
「一番低い隊員でBランクだ。名前はたしか大和・譲咲陸曹長。」
コンコン、ドアがノックされて一人の女性が入ってきた。
「失礼します。リカ・オオカリ二等陸佐です。ご用件は何でしょうか?」
「遅いぞ。用件はこいつについてだ。」
僕はオオカリ二佐の方を向き、
「本日付で強行調査専門部隊の部隊長になった未来・夏村・ハラウオン准将です。よろしくお願いします。」
「此方こそよろしくお願いします。」
「あとのことはそいつに聞け。俺も仕事が有るからな。」
「了解しました。」
僕は中将の部屋を出ていった。
それと一緒にオオカリ二佐も出てきた。
「取り合えず、隊舎に案内してもらえるかな。」
「了解しました。」
 
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