猫がいたので
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第二章
親子三人特に拓也がだった。
きな子を可愛がっていた、だがそんな中で。
正也は仕事を抜けてそうして病院に駆け込んで自分に連絡をしてくれた妻に不安に満ちた顔で尋ねた。
「拓也は大丈夫か」
「ええ、連絡した通りにね」
「命は大丈夫なんだな」
「足を怪我しただけだから」
「そうなんだな」
「けれどね」
それでもとだ、妻も心配している顔で夫に話した。
「足の怪我が凄くて」
「それでだな」
「まだお医者さんの詳しい診断はまだだけれど」
「大怪我なんだな」
「そうなの」
こう夫に話した、拓也はサッカーの練習中にその怪我で左足の膝を複雑骨折した。それでだった。
医師は両親に話した。
「暫く入院してもらって」
「それで、ですか」
「治療に専念して」
「リハビリもしてもらって」
そしてというのだ。
「そうしていけば歩ける様になりますが」
「あの」
母が医師に尋ねた。
「サッカーは」
「常に走る様な激しいスポーツですか」
「どうでしょうか」
「完治はして後遺症もないですが」
「それでもですか」
「これまでの様には難しいかも知れないですね」
医師は難しい顔で答えた。
「どうも」
「そうですか」
「はい、正直に申し上げまして」
医師はこう話した、両親は彼が話したことを入院している拓也に話した。拓也は病院の服を着てベッドに寝ていたが。
サッカーは難しいかもと言われこう言った。
「そうなんだ」
「ああ、しかしかも知れないだからな」
父は息子にこう言った。
「だからな」
「これまで通りにだね」
「出来ることもな」
この可能性もというのだ。
「あるからな」
「そうなんだね」
「だからいいな、まずは大人しくして」
下手にベッドの中で動かない様にしてというのだ。左足は全体がギプスで覆われていて見ているだけで痛々しい。
「リハビリもしてな」
「そしてだね」
「ゆっくりと回復させてな」
そうしてというのだ。
「そのうえでだ」
「怪我を全快させるんだね」
「完治はするから」
今度は母が話した。
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