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夢幻水滸伝

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第百三十七話 連勝を見てその一

                第百三十七話  連勝を見て
 国木田碧は地下世界の重要なメンバーの一人だがそれと共に冒険者としてこの世界の各地を巡って戦い多くの宝を手に入れてきた。
 その彼女の仲間達は碧に言われて中立となっていた、それで日本の安芸の広島に待機してそこで日々を楽しんでいたが。
 アグノンは広島の居酒屋で仲間達と飲みながらこんなことを言った。
「いや、まさかな」
「ほんまにまさかやったな」
 そのアグノンに欧が応えた。
「日本の連勝は」
「普通に考えるとな」
 アグノンは日本酒、清酒のそれを飲みつつ欧に応えた。
「日本は負けてた」
「もうそれは鉄板やったな」
 サンチェスは烏賊の姿焼きの足のところを食べつつ言った、他には刺身や天婦羅、枝豆等が卓の上にある。
「ほんまに」
「それがや」
 アグノンは刺身、鯛のそれを食べつつ言った。
「連勝や」
「番狂わせやね」
 ガルパンも言う、その前には冷奴がある。
「まさかのまさかが続いてるわ」
「南洋も強かったですが中国もかなりでした」
 このことはビクトリアが話した。
「その中国も破るとは」
「星の人が多い」
 このことは欧が指摘した。
「それが日本の強み」
「その強みを上手に使ってますね」
 ビクトリアは卵焼きに箸を向けつつ述べた。
「まことに」
「それやな、まさかな」
「ああした策があるとはですね」
「思わんかったわ」
「南洋戦でも日本戦でも」
「ほんまにな、それにな」
 欧はさらに話した。
「凄いのはな」
「それは何か」
「神星の方々や」
 綾乃、中里、そして芥川の三人だというのだ。
「日本のな」
「あの人達はほんまに強いわ」
 ガルパンもそのことを認めた、そのうえで枝豆を美味そうに食べつつそうしてから酒を飲んだ。そうして言うのだった。
「桁外れにな」
「南洋も中国も神星の方はお二人」
 サンチェスはホッケの開きを食べつつ言った。
「それでも充分強いが」
「日本は三人、それがな」
「決定的な違いやな」
「そうなってるな、確かに兵の数は圧倒的に少ない」
 日本、彼等はというのだ。
「それが弱みや」
「それでもやな」
「その弱みを星の者の数でカバーする、いや」
「逆にやな」
「それを強みにしてな」
 そうしてというのだ。
「戦ってる」
「それがやな」
「日本の勝因やろな」
「そうなると」
 アグノンは天婦羅、烏賊のそれを食べている。店は普通の居酒屋であるが五人は個室にいてそこで飲み食いをしているのだ。
「次はアメリカとあたるみたいやが」
「そのアメリカとの戦もな」
「勝つか」
「いや、無理やな」
 欧は酒を飲みつつアグノンに答えた。
「というか日本がアメリカに勝てると思ってる奴ここにおるか」
「殆どないかと」
 ビクトリアは冷静な顔で答えた。
「流石に」
「そやろ」
「星の人の数が多くても」
「今回ばかりはな」
「アメリカの国力は圧倒的です」
「太平洋と地下世界でダントツでな」
 その強さはというのだ。 
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